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1991 年度 実績報告書

インスリン受容体遺伝子上流のpromoterの活性低下によるインスリン受容体異常症

研究課題

研究課題/領域番号 03454513
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

小林 正  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80115758)

研究分担者 前川 聡  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00209363)
キーワードインスリン受容体異常症 / インスリン受容体遺子 / プロモ-タ-
研究概要

インスリン作用の機序の解明はまだ明らかにされておらず、その解明の手段として極端なインスリン抵抗を示すインスリン受容体異常症の病態とその異常の機序の解明がある。我々はこれらの受容体異常症の患者7家系、Leprechauntsm 1症例、Reabson Mendenhall症候群1症例についてその病態及び分子生物学的レベルでの解析を続けている。インスリン受容体異常症の原因としてインスリン受容体遺伝子の異常が考えられるが、実際我々が世界で最初に報告したインスリン受容体遺伝子のcoding領域のpoint mutationによる異常プロレセプタ-を呈した異常症や、その他の部位のpoint mutationやnonsense mutationにより受容体数の低下が生合成過程の障害によりみとめられている。これらの症例ではmRNAの減少がみとめられない場合が多い。これらの症例に反し、mRNAのexpressionが減少し、しかもcoding領域の塩基配列が正常である場合には、インスリン受容体遺伝子上流のプロモ-タ-領域の異常が考える。実際、我々の経験したインスリン受容体異常症の患者にそのような症例がみとめられ、この症例のプロモ-タ-活性をpoGHをreporter geneとして測定し、異常をみとめた。このプロモ-タ-活性の低下の原因を探るためプロモ-タ-領域の塩基配列を検索であるが、ー600付近で正常と異なる配列をみとめ、この部位が果してインスリン受容体遺伝子発現の調節に主要であるのか現在検討中である。この部位はGCboxに相当し、このGCboxとSpー1蛋白との結合について更に検討予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Kobayashi,他: "Transfection of cDNA with G→T mutotion at the cleavagesite of insulin receptors to COS 7 cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.167. 1073-1078 (1990)

  • [文献書誌] H.Maegawa,Y.Shigeta,K.Egawa,M.Kobayashi: "Impaired autophosphorylation of insulin receptors from abdominal muscles in nonーobese subjects with NIDDM" Diabetes. 40. 815-819 (1991)

  • [文献書誌] M.Kobayashi,M.Iwanishi 他: "Pioglitazone increases insulin sensitivity by activating pinase of insulin receptors." Diabetes. 41. (1992)

  • [文献書誌] M.Sugibayashi,Y.Shigeta,H.Teraoka,M.Kobayashi: "Characterization of unprocessed insulin proreceptors in COS 7 cells transfected with cDNA with Arg^<735>→Ser^<735> point mutation at the cleavoge site." Metabolism. (1992)

  • [文献書誌] 杉林 正章,小林 正,繁田 幸男: "異常インスリン・プロレセプタ-の直接シ-クエンス法による遺伝子配列の解析およびそのトランスフェクションによる発現と機能特性" 糖尿病. 34. 113-124 (1991)

  • [文献書誌] Y.Shigeta,M.Kobayashi,JM.Olefsky: "Recent advances in insulin action and its disorders." Elsevier Science Publishers(Amsterdam), 157 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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