研究概要 |
ハムスタ-由来の継代培養細胞株BHK21より分離された細胞増殖に関する温度感受性変異株を用いて変異を相補するヒト遺伝子を分離し、そのcDNAを得ることをこの研究の第一歩としている。ついで、塩基配列より推測されたタンパク産物と相同なタンパクをコンピュ-タ-を用いて探索する。相同なものが見つかったときにはそのタンパクの機能と変異株の表現型から細胞増殖、および細胞周期における役割を明らかにする。相同なタンパクがないときは、まず予想されるタンパクに対する坑体を作成し、これを用いて細胞内での局座位、細胞周期における消長などを調べ、新たに分離されたタンパクの機能を推定する。これまでに、温度感受性変異株を用RCC1,CCG1遺伝子が分離された。今回、新たに、CCG2遺伝子およびtsBN7変異を相補する遺伝子を分離した。CCG2遺伝子はコンピュ-タ-を用いた解析の結果、リボソ-ムタンパクS4をコ-ドする遺伝子であることが判明した。tsBN7変異を相補する遺伝子は全く新しい遺伝子である。これらの遺伝子の機能について研究を継続中である。
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