研究課題/領域番号 |
03455002
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
栗城 眞也 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (30002108)
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研究分担者 |
小林 哲生 北海道大学, 電子科学研究所, 講師 (40175336)
松島 純一 北海道大学, 医学部, 講師 (60173829)
伊福部 達 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (70002102)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 脳磁界 / SQUID / 聴覚野 / 音声処理 / 聴覚誘発磁界 |
研究概要 |
本研究では音声刺激による誘発脳磁界の精密解析を行い、ヒトの聴覚野の神経活動と音声処理との関わりを明らかにすべく研究を行い以下の様な成果を得た。 1.脳磁界信号の発生源、すなわち活動神経群の3次元的な位置と活動度(電流双極子モーメントおよびその向き)を推定する新しいアルゴリズム(パラメータ探索法)を開発した。本方法は最大4個までの複数電流双極子の推定が可能であり、低いS/Nの磁界信号においても発散することなく安定に解を得ることができる。 2.近年の技術的推展が著しい多チャネルSQUID磁束計による脳磁界計測に対応すべく、同時多点計測データの解析法について検討した。誘発信号における雑音となる自発性脳磁界(Brain Noise)のもつ空間的な特性も明らかにし、さらに、Brain Noiseによる活動源推定の誤差と、正確な推定に必要な同時多点計測データのS/N値を求めた。 3.周波数の異なる純音や母音、子音-母音からなる単音節音声を用いて多チャネル脳磁界計測を行い、さらに活動源推定を行って双極子パラメータの時空間特性を調べた。その結果、刺激界に依存する聴覚皮質内での変化に富んだ神経活動が明らかとなった。 4.高次聴覚機能の異常と考えられる耳鳴疾患と聴覚神経活動との関連について誘発脳磁界を指標として調べた。電流刺激による耳鳴治療効果と脳磁界信号成分との間には正の相関が認められ、耳鳴の低減にともなう皮質神経活動の増加が明らかとなった。
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