研究概要 |
NFEー1(最近GATAー1と改名)ファミリ-の赤芽球系細胞に於ける生理機能を解折する目的で、エリスロポエチン受容体遺伝子の発現に於けるGATAー1の役割を解折した。その結果、Epo受容体遺伝子はGATAー1によってトランス活性化されることを、CATを用いたトランジェントアッセイによって明らかにした。更に、ゲルシフトアッセイとフットプリンティングによって-200bpに存在するGATA結合モチ-フ1個によって組織特異的に制御されていることを証明した。更にノ-ザン解折により、Epoで分化誘導する系ではGATAー1遺伝子の発現自体もEpo投与によりEpoレセプタ-を介したシグナルで活性化されることをを証明した。すなわち、GATAー1は赤血球細胞系では細胞分化決定因子として作用していることが証明された。 種々のHLH蛋白cDNAをプロ-ブに用いて、血液系細胞と神経系細胞のcDNAライブラリ-(λgt10に作成)を低ストリンジュンシ-でスクリ-ニングを行った。その結果、多くの種々の強度でハイブリダイズするクロ-ンを得,現存、それ等各遺伝子の構造の決定を行っている。現存までの所、ラット神経系細胞にNGFを投与したcDNAライブラリ-から3種類の1d様遺伝子を単離し全構造を決定した。また、これ等遺伝子の発現は細胞分化に従って発現が上昇するものと減少する2タイプが存在することが判明し、その生理的意義を解折中である。血液系細胞からはSCL様遺伝子が単離され、またショウジョウバエのHLH蛋白のマウスのカウンタ-パ-トと思われる複数のcDNAが単離され、現存構造を解折中である。今後各遺伝子の細胞発生分化における発現と生理機能の解析を行う予定である。
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