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1992 年度 研究成果報告書概要

細胞分化決定因子としてのNFE-1ファミリーの生理機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03455024
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 広領域
研究機関理化学研究所

研究代表者

戸所 一雄  理化学研究所, 安全評価研究室, 研究員 (80172170)

研究期間 (年度) 1991 – 1992
キーワード細胞分化 / GATA-1
研究概要

NFE-1(GATA-1)の生理機能を分子生物学的に解析した。特に赤血球細胞に於けるGATA-1の分化決定因子としての役割を解析した。エリスロポエチン(Epo)レセプターを介したシグナルがGATA-1の転写活性を増加させ、又GATA-1がEpoレセプター遺伝子を活性化する為、赤血球分化決定因子として働くことを明らかにしたが、レセプター以降のシグナルがmRNAばかりでなく蛋白レベルの急激な増加を促し、更にセリンスレオニン残基がリン酸化されることを明らかにした。リン酸化は3ヵ所で起き活性化されると、自己の遺伝子やEpoレセプター,グロビン遺伝子を活性化することが判明した。EpoレセプターにEpoが結合する前に低レベルで発現しているGATA-1は自己遺伝子の活性化能はないと考えられる。またGATA-1がHLH蛋白で造血細胞特異的に発現しているSCL遺伝子を活性化すること、また赤血球特異的に発現しているホメオ遺伝子郡の遺伝子の活性化を促す事を証明した。またEpoレセプター遺伝子をIL3依存性細胞に発現させた場合、Epoを投与すると細胞分化シグナルが伝達され、GATA-1,SCL遺伝子の発現を活性化し、ヘモグロビン産生細胞へと形質変換可能であった。従ってEpoレセプターの発現と親細胞に発現している低レベルのGATA-1の存在が免疫系細胞を赤血球系に分化誘導可能であること又これが分化決定の為の必要条件であると結論した。SCL遺伝子のターゲットが不詳であったがEpoレセプター遺伝子がその1つであった。またギメラレセプターを用いた実験から、細胞外領域のみによって赤血球分化のシグナルが伝達されることを証明し、細胞膜蛋白がシグナル伝達に重要であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Chiba et al: "Tryptophan residue of Trp-Ser-X-Trp-Ser motif in extracellular domains of enythropoietin recepton is essential for signal transduction" Biochem.Biophys.Res.Commun.184. 485-490 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T.Chiba et al: "Functionally essential cytoplamic domains of enythropoietin receptor" Biochem.Biophys.Res.Commun.186. 1236-1241 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T.Chiba et al: "Tyrosine Kinase activation throngh the extracellular domains of cytokine receptor" Nature. 3月号. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 戸所 一雄,千葉 智樹: "最近医学からのアプローチーサイトカインレセプター" メジカルビュー社, 203 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 1994-03-24  

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