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1991 年度 実績報告書

四極子核の固体高分解能NMR法の開発と実用装置の試作

研究課題

研究課題/領域番号 03504002
研究機関京都大学

研究代表者

寺尾 武彦  京都大学, 理学部, 教授 (50093274)

研究分担者 藤戸 輝昭  日本電子(株), 分析機器技術本部, 課長
吉村 一良  京都大学, 理学部, 助手 (70191640)
キーワード四極子核 / 固体高分解能NMR / DAS-NMR / 試料高速回転
研究概要

1.DAS-NMRの実用装置を試作した。主な試作部分はNMR送受信器、試料高速回転システムおよび回転軸のスイッチングシステムを含むプロ-ブである。
^1Hの共鳴周波数は300MHzとし、試料回転速度は最高6KHz、回転軸の切り替え時間は最短36msを達成した。回転軸方向の切り替えは高速高分解能ステッピングモ-タ-を用いて行なった。試料回転周波数はフィ-ドバックにより安定化した。回転軸方向の再現性は0.2度以下である。
2.DAS-NMRの実行、モ-タ-システムの制御、デ-タ処理等のためのコンピュ-タ-プログラムを作成した。また、スペクトル解析のため、一次元および二次元スペクトルのシミュレ-ションプログラムを作成した。
3.ロッシェル塩中の ^<23>Naに対してDAS-NMRを実行して装置が正しく動作することを確認した。 ^1Hデカップリングを並用して120Hzという分解能を得たが、これは今まで報告されている中で最高のものである。
4.純吸収の二次元スペクトルを得る単純で高感度な新しいDAS-NMR法のアイデアを得た。今後、実験を行いたい。
5.粉末試料を高速回転し、その回転軸を切替えることによって四極子核の高分解能スペクトルを得るDAS-NMR法に代わって、液体中に試料を超音波を用いて分散させ、激しく運動させることによって四極子核高分解能スペクトルを得るアイデアを得た。現在、準備中であり、今後、実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Toshihito Nakai,Takehiko Terao: "Measurements of Heteronuclear Dipolar Powder Patterns Due Only to Directly Bonded Couplings" Magn.Reson.Chem.30. 42-44 (1992)

  • [文献書誌] F.Imashiro,N.Kitazaki,D.Kuwahara,T.Nakai,T.Terao: "Dynamics of Ferrocene Enclathrated in Deoxycholic Acid as Studied by SASS (Switching-angle Sample Spinning) NMR Spectroscopy" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.2. 85-86 (1991)

  • [文献書誌] 寺尾 武彦: "固体二次元NMR" 応用物理. 60. 1035-1036 (1991)

  • [文献書誌] T.Terao: "Solid-state NMR in Japan" trends in analytical chemistry. 10. 222-225 (1991)

  • [文献書誌] F.Imashiro,D.Kuwahara,T.Terao: "Conformational Inequivalence of γ-Valerolactone Enantiomers Enclathrated in Cholic Acid as Elucidated by one-dimensional SASS (Switching-Angle Sample Spinning) NMR Spectroscopy"

  • [文献書誌] T.Uegaki,T.Terao: "Simple and high-sensitive pure-absorption-phase dynamic-angle spinning."

  • [文献書誌] 寺尾 武彦ら19名: "実験化学講座5 NMR" 丸善(株), 445 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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