研究概要 |
本研究で最も重要な研究目的はK-Ar,Ar-Ar年代測定における極微少量放射起源アルゴンの定量分析技術を確立することである。そのために,主要な設備品として超高感度超低バックグランド希ガス用質量分析計及び関連装置を制作することにある。その設計と図案化は岡山大学地球内部研究センタ-長尾啓介助教授(現在教授)の協力の下で,アユミ工業(株)の技術者(三木)も加わって行なわれた。その後,アユミ工業(株)が中心となってその製作に入った。現在その制作品が納入され調整段階にある。その意味では当初の計画どうり初年度の予定はほぼ順調に進んでいる。研究協力者の協力体制も確立し装置全体の制御系電子電気回路の設計制作(大学院生岡田利典が協力)及びコンピュ-タによる自動計測用ソフトプログラムの開発(本庄製作所本庄慶樹氏が協力)も順調に達成されつつある。 一方,現有装置でアルゴン同位体定量分析の基礎的研究も進めてきた。それらの成果は一部公表されてきた。それによって新装置がさらに性能を向上させることができるようになった。また、レ-ザ-プロ-ブによる基礎実験も現有装置を使って進めて来た。それらの成果も学会発表され,近く雑誌に投稿する予定である。それによっても微少量アルゴンの定量分析技術も確立されつつある。現在、我々の研究室ではYAGパルスレ-ザ-とアルゴン連続レ-ザ-が装備されており新装置の完成を待っている状況にある。
|