研究分担者 |
松永 勝也 九州大学, 文学部, 教授 (10036999)
利島 保 広島大学, 教育学部, 教授 (20033566)
浅野 俊夫 愛知大学, 教養部, 教授 (30027487)
小牧 純爾 金沢大学, 文学部, 教授 (00024258)
中谷 和夫 東京大学, 文学部, 教授 (00026816)
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研究概要 |
本研究は,心理学における学術的価値の高い各種の資料を整備することによって,研究者間のコミュニケーションのあり方を拡充することを目的としている.特に,画像やコンピュータ・ソフトを媒介とした研究成果の公表や情報交換を促すシステムについての提言を試みようとする. 最終年度にあたる平成5年度は,ソフトの問題に重点をおき,画像や機器についても過年度から引き続いて調査・資料収集に努めた.主な成果は以下のとおりである. 1)映像ライブラリー班は,その後も新たな資料を追加し,また,心理学史上の価値をもつと考えられる資料の発掘に努め,その修復・保存を図った. 2)機器データベース班を中心として,引続き国内の心理学教室・心理学隣接分野の研究施設・個人研究者を対象に,実験機器の所蔵状況を実地に調査し,その記録を追加するとともに,専門的知識を有する研究者の協力を得て,その動態保存・映像化の可能性を検討した.残念ながら,多くの教室において,組織改変や建物新営・キャンパス移転などに伴って,研究史的にみて貴重と思われる資料の大半が廃棄されたり散逸したりしていることが明らかになった.このような状況において,今後も本研究参加者による研究組織をなんらかの形で存続させ,早急に対応策を講じる必要がある. 3)分担者は,それぞれの専門領域における実験パラダイムや各種刺激操作に対応するコンピュータ・ソフトの利用について検討し,映像ライブラリーや機器データベースの場合と同様,ソフト利用による研究者のコミュニケーションネットワークの可能性について,問題の整理をおこなった. 4)本研究者は,3年間の成果を踏まえて,各種資料の活用に関するノウハウや専門的知識を提供しあい,それぞれに改善提案を試みた.その一部を報告書としてまとめた.
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