研究概要 |
国際社会の連関構造モデルの開発の文脈で,諸アクターが参加する相互連関とそのネットワークのシステム連関の態様を解明する努力を重ねてきたが,そのモデル開発は,試行段階を経て,そのプログラム化作成の局面に入った。そのプログラムは,地図の座標を予め設定しておき,各国の位置を確認して,その座標に当該アクターの力量と性状,並びにアクター間の関係力量を掲出するというモデルの開発に絞られてきた。このモデルは,座標の設定と関係力量の図示の二つのプログラムの結合により,国際社会の連関構造を掲出するものである。この関係力量のモデル化は,国力あるいは関係量など種々のレベルとベクトルのデータ指標に適用できるもので,このモデル化によってあらゆる側面での国際関係の動態を認知,解明できることになる。同時に,その解析に適用しうる計量データの集積に努めてきており,国連投票データ,貿易データ,その他国力関連の基本データの編集・集積は相当に進んだ。さらに,紛争データ1000余の計量化分析作業も,大体その集成の段階に入った。同時に,地域レベルでのその関係図式,計量化比較のための基礎データ,国際組織の比較計量データの集積など,必要とされる基礎作業は一応の作業を終える段階に入った。
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