研究課題/領域番号 |
03554018
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
廣田 榮治 総合研究大学院大学, 副学長 (30011464)
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研究分担者 |
泉 順 三菱重工業, 長崎研究所・化学研究室, 主務
坂井 淳一 THK(株), メカトロ部, 次長
奥西 みさき 分子科学研究所, 分子構造研究系, 助手 (80224161)
山田 千樫 光技術研究開発(株), プロセス研究部, 主任研究員
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キーワード | 赤外半導体レ-ザ- / 波長計 / マイケルソン干渉計 / リニア-スケ-ル |
研究概要 |
当初計画では、He-Neレ-ザ-を波長標準とし、これと測定対象の赤外レ-ザ-光ら平行にマイケルソン干渉計に入射、それぞれのフリンジ数の比から波長を決定する方式を採る予定であった。しかし、具体的に研究を開始する前に、予定の計画を含め可能な方法を詳細に比較検討したところ、所要精度が10^<-5>であれば、最近入手可能になったリニア-スケ-ルを用いる方法が簡便であり、より優れているのではないかという結論に到達した。用いたリニア-スケ-ルは約20μs毎にパルス信号によって可動鏡の位置の変化0.5μmを知らせるので、可動鏡のスピ-ドをこれに応じて設定した。移動距離は全長約8cm、両側約1.2cmは助走部にあてた。5cm/0.5μm=10^5にカウンタ-1をセットし、カウンタ-2で赤外光のフリンジを数える。可動鏡が助走部を過ぎた時点でスタ-トパルスにより計数を始め、カウンタ-1の計数値が100000に達した時カウンタ-2の計数値を表示する。以上の装置を製作し、波数約800cm^<-1>の赤外レ-ザ-光の波長を測定した。フ-リエ分光器によって較正記録されたゲルマンの赤外スペクトルと較べたところ、所期の目的どうり±0.1cm^<-1>の精度で波数を決定することができた。赤外半導体レ-ザ-の出力は決して高くないので、赤外光パワ-依存性も検討したが、実用上問題のないことがわかった。以上で所期の目的は達成されたわけであるが、赤外半導体レ-ザ-はしばしば2個以上のモ-ドで発振し、標準スペクトルによる波数決定を困難にする。実際5μm附近で測定中にこのような困難な状況が起った。すなわち苦心の末に同定した標準スペクトルの波数と1cm^<-1>も異なる結果がえられた。そこで、次年度は赤外光のフリンジを計数するだけでなく、干渉図形を記録し、これをフ-リエ変換することによって赤外半導体レ-ザ-の発振特性そのものを明らかにする計画である。
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