1.マルチチャンネル測光システムの整備 高感度測定法の確立をめざしオプティカルマルチチャンネルアナライザ-によるマルチチャンネル測光システムを導入し偏光解析法の予備実験を行った。その結果、偏光分光スペクトルを従来の約50倍のスピ-ドで測定できることがわかった。また信号処理を行うことにより10^<-4>以下の微弱な変化を捕えることに成功した。 2.オプティカルヘテロダイン法の開発 これまで液体やガスの糸で報告されていたオプティカルヘテロダイン法を固体に応用し、高感度に3次非線形感受率の評価が行えることを確認した。特に実部と虚部の同時測定が可能であることを示した。現在、1のシステムと組み合わせることにより実部と虚部のスペクトルを高速かつ高感度に検出する方法について検討を進めている。 3.ZnSe励起子共鳴域での3次非線形感受率の評価 偏光分光法を反射型に改良し、ZnSe励起子共鳴点での3次の非線形感受率の評価を行った。その結果1×10^<-2>esu〜10^<-1>esuに及ぶことが明らかになった。現在2の方法による測定を行っている。 4.高くり返し光源の準備 検出感度を向上させる為にKHzオ-ダ-の繰り返し周波数のパルス光源の開発を行った。現有のYAGレ-ザ-では安定性に問題があったのでより高安定なレ-ザ-ヘッドに交換した。そのヘッドを本研究費で購入した。これを光源としてチタンサファイアレ-ザ-を発振させ、近赤外域で波長可変な高くり返しパルス光源を得た。現在この第2高調波をとり3の実験の追試を行っている。平成4年度はこの光源を用いて1〜2のシステムの評価を行う。
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