1.境界要素法により、カソード防食における最適なカソード電流および電極の配置を求める手法を開発した。 2.3次元最適化問題においては2次元問題に比べて、計算量が膨大となる。そこで、この感度解析をGaussの発散定理を利用して解析的かつ効率的に行う方法を開発した。 3.電極を構造物の壁面に直接配置しなければならない場合には、境界条件が設計変数となるため計算量が膨大となる。この問題に対処するために積分方程式に特別な工夫を施すことにより計算量の大幅な低減を可能にする方法を開発した。 4.数多くの細長い部材で構成された複雑な構造物の腐食解折は通常の3次元境界要素法では膨大な計算量となる。この問題を解決するために線条要素による近似解を利用する効率的3次元境界要素法を開発した。 5.数千本のステンレスパイプが真鍮製の管板に連結されている熱交換器の腐食解析を行うことのできる境界要素法を開発した。 6.分極特性が未知の場合に腐食媒質表面の数少ない点における電位の測定値から腐食媒質底の金属表面上のガルバニック腐食速度を推定する逆問題をファジー理論を利用して解析する方法を提案した。 7.ペイント欠陥の同定を、構造物に電流を流して腐食媒体表面の電位分布を測定しその値を入力として境界要素法により逆問題を解くことにより行う方法を開発した。 以上の研究に本補助金で購入した、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、ハードディスク、トランシーバおよびストリーマを利用した。
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