ニューラル・ネットワークそのものに補間作用があることが、ニューラル・ネットワークの性質を調べているときに明かとなったため、ニューラル・ネットワークそのものを用いた自由曲線・曲面補間器の作成を試みた。実験には、当初、3層のバックプロパゲーション法を用いたが、補間点が学習点に強く引かれる性質を示したので、次いで、5層バックプロパゲーション法による実験を行なった。その結果は、十分実用的な補間の成果を得ることができた。 本研究の始めからの目的であった、ブラウン曲面を張るパラメータの学習制御に関しては、やはり、5層のバックプロパゲーション法を採用することで実現することができた。ブラウン曲面を張るために、4つのパラメータを用意し、本研究では、各パラメータを3ビットで8段階の制御により曲面を制御している。学習値としてはそれぞれのパラメータが作りだす極端な場合の曲面と、その中間を学習させることとした。このときの学習回数は約10000回であり、1度出来上がったネットワークを使用することで中間のパラメータ値の適切に得ることが可能であることが、本研究で示された。 最後にファーガソン曲面の接線ベクトルを曲率を最小にする評価の下で行なうことを試みた。これに関しては十分な時間がなく、現在その定式化のみで終わっている。
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