研究課題/領域番号 |
03555029
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 宮城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
赤沢 真 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (60005379)
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研究分担者 |
原田 芳次 日本ファインセラミックス(株), 研究開発部, 部長
松谷 保 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (60042256)
大久 忠義 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (40099768)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | ラッピング / セラミックス / 球 / 真球度 / 表面粗さ / 転がり軸受 / 球研磨盤 / ダイヤモンドスラリ |
研究概要 |
1.超精密ラッピングの前加工のための迅速球研磨法の開発 セラミックスの特性の一つである高硬度は、この材料の期待される特性であるが、このことはまたこの材料の機械加工を極めて困難なものとしている。加工に長時間を要すること、工具または研磨剤のダイヤモンドが利用されることで加工コストは極めて高い。加工コスト低減のため、迅速に球面を創生できる加工法として、エアタービンを利用してた球研磨法を考案した。数1000rpmで回転するエアタービンに装着した工具とがイドリングおよび加圧板にて保持され回転する素球は、球間の衝突と、接触各部に噛み込まれる研磨剤の作用により、凸部が選択的に除去され球面が創成される。この方法により真球度10μm、表面粗さ1μmを得た。 2.高精度球研磨盤の試作および実証研磨試験 上記方法では高精度面粗さは達成されない。このため高速度加工が可能な高精度球研磨盤を設計試作した。これは一組の対向する溝付きラップが互いに逆向き回転をする事により、研磨球が見かけ上公転せず、従ってラップの高速回転においても研磨球に遠心力が働かないようにしたものである。実質的ラップ回転数は1000rpmまでとする事ができる。この高精度球研磨機による窒化珪素球およびジルコニア球の研磨において、真球度0.1μm、表面粗さ0.01μmを達成した。 3.まとめ 本研究の目的である、セラミックス球の超精密ラッピングシステムの要素技術は確立された。またセラミックスの種類によって、ラップ板材質を選択する必用があること、ダイヤモンドスラリは全てのセラミックスに有効であることが明らかになった。本研究の成果を実用技術として完成させるためには、研磨盤のスケールアップ、研磨剤供給の自動化、球面精度検査の自動化技術の開発が必要である。
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