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1991 年度 実績報告書

高機能超並列計算機のための複合多重要素プロセッサの試作

研究課題

研究課題/領域番号 03555071
研究機関東京大学

研究代表者

田中 英彦  東京大学, 工学部, 教授 (60011102)

研究分担者 斎藤 禎  東京大学, 工学部, 助手 (90011139)
小池 帆平  東京大学, 工学部, 講師 (00215146)
キーワード並列処理管理 / 負荷分散 / スケジュ-リング / マイクロカ-ネル / 高速コンテクスト切替 / レジスタウインドウ / プロファイリング
研究概要

平成3年度は、1)複合多重要素プロセッサにおいて並列処理管理を行なう管理プロセッサが実行する並列処理管理カ-ネルのア-キテクチャの検討、2)並列処理管理カ-ネルで採用する新しい負荷分散手法の検討と評価、3)並列処理管理カ-ネルを実行するのに適した管理プロセッサのメカニズムの検討を行なった。1)並列処理管理カ-ネルは、いわゆるオペレ-ティングシステムの核に相当するが,特に負荷分散とスケジュ-リングに重点を置いているのが特徴である。負荷分散処理の一部である動的負荷分割を担い,並列度等による分割の判断をして,過剰な並列性を抑制し,通信量を低減させ、スケジュ-リングでは,ヒ-プメモリ残量や並列度に応じた動的な優先度,そして,実行開始猶予時間を導入する。評価を行なった結果,並列性が要素プロセッサ数を大きく上回る場合は動的負荷分割が,それほど大きく上回らない場合は静的負荷分割が,それぞれ有効であり,両者を複合させるのが最も有効であることがわかった。2)次に、より自由度の高い負荷分散戦略の提案とその自動付加の試みを示した。まず,「ゴ-ル」と「デ-タ」両方の配置を指定可能とし,「関連のある既存のデ-タが置かれているPE(要素プロセッサ)と同じPE」を戦略として用意することを提案した。そして、実行に沿った「履歴」を保持して,負荷分散戦略の最適化に必要な情報を集めるプロファイラを設計し,ワ-クステ-ション上に試作した処理系で定量的な評価を行ない,本手法の有効性を示した。3)最後に、レジスタウィンドウの管理アルゴリズムを工夫することによって,コンテクストスイッチを高速化する手法を提案した。本手法では,レジスタ上に異なるスレッドのウィンドウが混在するのを許すことによって,コンテクストスイッチの際に,全てのレジスタを退避/復帰する必要をなくした。この手法の評価は今後の課題である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 日高 康雄,小池 汎平,田中 英彦: "PIE64の並列処理管理カ-ネルのア-キテクチャ" 並列処理シンポジウム91予稿集. 69-76 (1991)

  • [文献書誌] 日高 康雄,小池 汎平,舘村 純一,田中 英彦: "実行プロファイルに基づくコミッティッドチョイス型言語の静的負荷分割手法" 情報処理学会論文誌. 32. 807-816 (1991)

  • [文献書誌] Yasuo Hidaka,Hanpei Koike Jun-ichi Tatemura,Hidehiko Tanaka: "A Static Load Partitioning Method Based on Execution Profile for Committed Choice Languages" Logic Programming:Proceedings of the 1991 International Symposium. 470-484 (1991)

  • [文献書誌] Yasuo Hidaka,Hanpei Koike Hidehiko Tanaka: "Architecture of Parallel Management Kernel for PIE64" Lecture Notes in Computer Science,Proc.of PARLE92. (1992)

  • [文献書誌] 日高 康雄,小池 汎平,田中 英彦: "PIE64の並列処理管理カ-ネルのア-キテクチャ" 情報処理学会論文誌. 33. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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