研究課題/領域番号 |
03555079
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伊賀 健一 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10016785)
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研究分担者 |
馬場 俊彦 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (50202271)
坂口 孝浩 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (70215622)
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キーワード | 面発光レーザ / 2次元レーザアレー / 2次元集積 / 並列光ファイバ通信 / 半導体レーザ |
研究概要 |
本研究では、面発光レーザの単独の高性能化をさらに進めるとともに、ウェハ内の均一性の向上を図り、偏波制御機構を導入して、実用的規模の2次元レーザアレーを実現することを目指している。 平成4年度の研究実績としては、平成3年度に行った微小埋込み構造の形成や偏波状態制御をよりいっそう明確にした。具体的には、微小埋込み構造の形成について、反応性イオンビームエッチング装置(RIBE)の温度や加速電圧を調整することにより、サブミクロンまでの垂直なメサ形成のエッチング技術を確立した。また、反応性イオンビームエッチングなどのエッチングによりできた表面や側面のダメージを除去するためにアンモニウム硫黄処理の基礎的実験を行うとともに非発光部分の見積りを理論的に検証した。また、面発光レーザ用ウエハにこのパッシベーション技術を応用し、有機金属結晶成長装置(MOCVD)により電流狭窄構造を成長した面発光レーザを試作したことろ、しきい値電流が低減した。偏波状態制御については、埋込み構造の面発光レーザのメサに垂直方向に力を加え、一方方向に歪をかけることにより偏波面を変えることができた。このことは、ストレスが、偏波に寄与していると考えられ、今後偏波状態の制御に大いに役立つと考える。また、2次元アレー面発光レーザについては、これまで以上の反射鏡の反射率向上を目指し、半導体多層膜と誘電体多層膜の両方を兼ね備えた複合反射鏡を提案し、実際のGa_<0.9>A1_<0.1>As/A1Asの半導体多層膜とTiO_2/SiO_2の誘電体多層膜を用いた面発光レーザを製作し、10×10の2次元面光レーザを試作したところ発振が得られた。
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