研究課題/領域番号 |
03555091
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
武冨 喜八郎 岐阜工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (90043083)
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研究分担者 |
島崎 磐 岐阜工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (30043087)
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キーワード | 浅層地加探査レーダ / ケプストラム解析 / 受信信号の統計的性質 / Log / CFAR処理 / 地中レーダの信号処理 / 差分時間領域法 / 過渡電磁界 |
研究概要 |
本研究の目的は、地中探査レーダシステムの高性能化について、未解決の諸問題を検討し、実用化に向けての実際的な地中レーダを構築するすることである。探査レーダシステムの高性能化上の問題点は、ハードウェア構成上の電波形式、回路方式は既に検討されており、とくに困難な未解決の課題はない。事実レーダシステムにおいて、探査距離、分解能の限界は、レーダにて得られる信号のS/N比(信号電力対雑音比)からの制限でなく、受信信号の高度な分析がまだ十分に行われていないためである。ソフトウェア上の問題は、受信信号に含まれる地中情報の解析、その成果を反映した信号処理法と大別できる。当該年度の研究成果を項目毎に列挙すると、1.ケプストラム解析、2.レーダ信号の統計的性質とLog/CFAR処理、3.過渡電磁界の差分時間領域法による解析である。1、2が信号処理であり、3は電磁界に含まれる地中情報の解析である。 以下得られた成果を要約する。1.ケプストラム解析:多層誘電体構造における多重反射には、地下目標物からの位置情報、大きさの情報が含まれており、ケプストラム解析の適用により、それらを抽出できることを示した。2.レーダ受信信号の統計的性質とLog/CFAR処理:受信信号の確率密度分布はWeibull分布に従うことを明らかにし、受信信号にLog/CFAR処理を適用することにより、目標物の存在が明瞭になることを示した。3.過渡電磁界の解析:差分時間領域法(FDTD)では、地下構造モデルの誘電率分布、目標物の形状の設定が容易で、電磁界の時間的変化を追跡するのが可能である。計算の結果、目標物の過渡電磁界に及ぼす影響が判明した。これらの詳しい研究成果については、別冊の研究成果報告書を参照されたい。
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