研究課題/領域番号 |
03555092
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研究機関 | 呉工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小林 康秀 呉工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (10127764)
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研究分担者 |
木梨 博文 日立製作所, 大みか工場
橋本 基 大島商船高等専門学校, 情報工学科, 助教授 (60127777)
沖田 豪 山口大学, 工学部, 教授 (70034345)
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キーワード | 異常診断 / システム同定 / 知識工学 / モデリング |
研究概要 |
異常の診断は、1)異常の検知、2)異常の同定、3)異常の予測、4)回復のための対処法の提示の4つの過程が必要である。まず、異常を検知するためには、システムに対し種々なセンサを設置し、様々な物理量、化学量を計測し、正常なシステムの状態値と統計的な手法を用いて比較する。その際、正常と異常なシステムに関するモデルが必要であり、これらを正確にモデル化することが異常診断において最も重要である。そこで、平成3年度に於いて、実システムの把握、異常検知理論の拡張および改良などに関する考察を次のように行なった。 1実際の大規模システムの運転状況、異常発生状況、故障原因、故障メカニズムの検討 2異常モデルを未知としたシステム同定 3異常診断のためのシステム同定法を改良、拡張 その結果、異常診断を行なう上で重用な次のような異常検知法を提案している。 1変動するパラメ-タの良好な推定法 2異常モデルの構造を未知としたシステム同定法 これにより、多種多様な異常に対処できるようになり、異常検知能力がかなり向上するものと期待できる。ただし、実際の大規模システムの運転状況、異常発生状況、故障原因、故障メカニズムの検討には、今後さらに充分な時間を掛ける必要があると考えられる。特に、故障メカニズムをある程度解明するためには、システム自体のみではなく広範な専門知識を必要とする。そのためには、各分野の専門家の知識情報を集約する必要がある。このための、今後故障メカニズムに関するエキスパ-トシステムなどの構築を検討する必要も考えられる。
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