研究課題/領域番号 |
03555097
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
梶谷 尚 東京大学, 工学部, 教授 (80010693)
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研究分担者 |
中武 一明 九州大学, 工学部, 教授 (70037761)
姫野 洋司 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081394)
加藤 洋治 東京大学, 工学部, 教授 (00010695)
宮田 秀明 東京大学, 工学部, 助教授 (70111474)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | 差分法 / 物体表面条件 / 自由表面 / 砕波 / 剥離流 |
研究概要 |
大規模複雑な形状を持った物体まわりの流れを数値解析するためには格子生成に難点があり、一方砕波のような非線形な自由表面変形に対しても同様の問題がある。本研究は、これらを新しい数値解析技術の開発によって解決しようとするものである。まず矩形固定格子系を用い、この格子の中で物体表面条件を近似点に満足させる。次に自由表面条件の満足のさせ方と形状表現に密度関数法を用い、マーカー密度というスカラー量を各セルに定義して、この役割を担わせる。自由表面では表面張力と粘性応力を無視する代りに、重力による激しい運動、水面上の空気の運動をシュミレートすることとした。計算法はMAC法に似た差分法で、充分な時間精度を持って時間進行する方法とした。 球をすぎる流れ、車をすぎる流れにおいて、この物体形状表現法の精度を評価し、剥離点が明確な物体では、充分な精度があることを確認した。等間隔の格子を使っているため、遠方場ではかえって解像度が高く、3次元剥離渦の構造理解に適していることが判った。 密度関数を使った自由表面表現法は、マーカー密度が拡散してしまう欠点があるが、適切な差分スキームと変動格子幅を使えば、実用上充分な精度があることが2次元造波シミュレーションで確認された。同様の手法を3次元船首砕波に応用した結果、良好なシミュレーションができることが確認され、複雑な砕波メカニズムの解明にも役立つことが判った。
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