研究課題/領域番号 |
03555107
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤井 学 京都大学, 工学部, 教授 (30031074)
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研究分担者 |
高木 宣章 立命館大学, 理工学部, 助手 (50154753)
尼崎 省二 立命館大学, 理工学部, 教授 (60066743)
矢村 潔 摂南大学, 工学部, 教授 (30026257)
小林 和夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10021586)
宮川 豊章 京都大学, 工学部, 助教授 (80093318)
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キーワード | コンクリート / 内部欠陷 / 探査 / 非破壊試験法 / エックス線法 / 超音波法 / 反発硬度 / アコースティック・エミッション |
研究概要 |
主要な非破壊探査法である反発硬度法、超音波法、赤外線法、放射線法、電磁誘導法および電磁波法をとりあげ、これらの特徴および限界について検討を行ったうえで、実験的な検討を行い、以下のような結果が得られた。 (1)海洋環境下における鉄筋コンクリート構造の代表的な劣化メカニズムとして塩害をとりあげ、海洋暴露した鉄筋コンクリートはり供試体について放射線法、自然電位法、分極抵抗法、コンクリート抵抗法の適用性について検討した結果、腐食状態の探査が可能であることが明らかとなった。 (2)締固め不良部および人工欠陷を有する実構造物規模の鉄筋コンクリート供試体を用いて、超音波法と放射線法を用いた欠陷探査を行い、超音波伝播速度による欠陷評価には速度の絶対値ではなくそのばらつきが重要であるなど、これらの適用性を明らかにした。 (3)建設後長期間を経過した15の鉄筋コンクリート水路橋について、超音波伝播速度と反発硬度との複合法により圧縮強度推定を試み、コアー強度を実用上かなり精度よく(重相関係数で0.8以上)推定できることを明らかにした。 (4)コンクリートの荷重履歴を受ける材令が小さいほど、処女載荷から時間が経過するほどアコースティック・エミッションのカイザー効果(固体材料が荷重履歴を受けた場合、過去の最大荷重レベルまでAEの発生が認められるないとする性質)が明確でなくなることが明らかとなった。また、劣化したコンクリートでは載荷初期に大量のAE発生がみられた。
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