研究課題/領域番号 |
03555108
|
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
出光 隆 九州工業大学, 工学部, 助教授 (30039078)
|
研究分担者 |
松本 進 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00041567)
原田 哲夫 長崎大学, 工学部, 助教授 (50136636)
山崎 竹博 九州工業大学, 工学部, 助教授 (10098783)
高山 俊一 九州共立大学, 工学部, 助教授 (50039137)
渡辺 明 九州工業大学, 工学部, 教授 (90039066)
|
キーワード | せん断プレストレス / 合成桁 / プレストレス導入 / 接合面 / 疲労 / 摩擦力 / ジベル / ボルト接合 |
研究概要 |
鋼とプレキャストコンクリ-トから成る合成桁では、外力によりその接合部に生じるせん断力に対し、ジベルによる支圧力やボルト接合による摩擦力等で抵抗させる。この時、せん断面にあらかじめ外力により生じるせん断力とは逆方向のせん断力(せん断プレストレス)を導入しておけば、その分だけせん断耐力は向上することが基礎実験により確かめられている。出光、渡辺、花田はこのせん断プレストレス導入方法として種々な方法を検討しているが、本年度は合成前に鋼桁上縁側に偏心圧縮力を導入し合成、その後偏心圧縮力を取り除くことによりせん断プレストレスを導入する方法(プレベンディング方式)と、合成後に鋼桁下縁側に偏心圧縮力を入れることによりせん断プレストレスを導入する方法(ポストベンディング方式)について実験を実施した。その結果、プレベンディングではコンクリ-ト床版にプレストレスを与えておけば、現場でも十分に施工可能なこと、ポストベンディング方式によるせん断プレストレスの導入は、偏心距離が小さい断面においては効果が低いことなどが明らかになった。この合成桁のせん断耐力は鋼・コンクリ-ト間の摩擦力に大きく依存するため、鋼桁上フランジ上面の処理状態が重視される。鋼桁の接合面処理による違いを電気伝導度で判断する試みも実施している。出光、高山、山崎、原田はポストベンディング合成桁を用いて疲労試験を実施した。その結果、せん断耐力の40%に相当する荷重レベルで、繰り返し荷重200万回を載荷してもせん断プレストレスは一定値を保持できることが明かとなった。また、疲労試験終了後の載荷試験でもせん断耐力は低下しなかった。それらの検討において使用したせん断プレストレスの計算プログラムは出光、宮川、松本、ミョ-キンによって作成されたものである。
|