研究課題/領域番号 |
03555117
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
澤井 健二 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70109073)
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研究分担者 |
諏訪 浩 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00093253)
谷口 伸一 滋賀大学, 経済短期大学部, 講師 (90144279)
板倉 安正 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20027824)
中山 純一 京都工芸織維大学, 工芸学部, 教授 (40093356)
小倉 久直 京都大学, 工学部, 教授 (50025954)
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キーワード | 流砂量計測 / 音響計測 / 超音波映像 / 山地河川 / 砂防 / 流砂 |
研究概要 |
1.流砂の衝突音の採録と信号処理法の開発 信号成分と信号値の組み合せより、周回方向の信号からピーク値を求めるPPCS,すべての周波数帯からピーク値を求めるPPAS,周回方向の信号から音響エネルギーの積分値を求めるIPCSおよび、すべての周波数帯から音響エネルギーの積分値を求めるIPASの4つの処理方式を比較した結果、PPASが優れていることがわかった。 さらに、単位時間あたりのピーク数と他のいくつかのデータを入力とするファジー推論モデルを提案した。ファジー推論モデルでは、入出力データのモデリングによるシステムの同定が決め手となるため、今後の作業を支援するデータベースを提示した。ファジー推論が実証されれば、知識ベースとの連携により、高精度な推論が可能になるであろう。 2.流砂の超音波映像の採録と信号処理法の開発 本年度は実験水路を用いた流砂量測定実験で得られた動画像データを用いて、流砂の粒径の測定では処理の高速化のため、画像データを深さ方向および横断方向に写像し、1次元データとして処理した。この場合、写像により物体の重なりが生じるが、互いに直角方向に写像した2つのデータを用いることで対処した。現在までに、1次元データにフーリエ変換を施し、周波数領域で流砂の大きさの推定を行った。これを各時刻、各場所毎に行い、空間周波数(大きさ)別、場所別の時系列データを作成し、小さな粒程の流砂については、通過時刻、粒径が良好に推定できることを示した。さらに、2ケ所の動画像データの同じ空間周波数に対して相互相関を取ることで、流砂の移動速度の推定を行った。また、フーリエ変換法よりも推定精度が高いWavelet法をデータの一部に適用し、フーリエ法では測定が困難であった流砂の大きな場合でも、Wavelet法が流砂の大きさの推定に有効であることを確認した。
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