研究課題/領域番号 |
03555117
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 摂南大学 (1993) 京都大学 (1991-1992) |
研究代表者 |
澤井 健二 摂南大学, 工学部, 教授 (70109073)
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研究分担者 |
宮本 邦明 砂防地すべり技術センター, 企画部, 主任研究員
澤田 豊明 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027258)
谷口 伸一 滋賀大学, 経済学部, 助教授 (90144279)
高橋 信行 京都大学, 工学部, 助手 (70206829)
水山 高久 京都大学, 農学部, 助教授 (00229717)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | 流砂量計測 / 音響計測 / 超音波映像 / 山地河川 / 砂防 / 流砂 |
研究概要 |
1.流砂の衝突音の採録と信号処理法の開発 個々の砂礫粒子の運動の統計的性質を流砂運動のシミュレーション結果から求め、その統計的性質を利用して信号から流砂量を推定する方法を考えた。その考えに基づき、パイプの径と粒径、水理量を種々に変えて粒子とパイプの衝突時の相対運動量の大きさの統計分布を求めるシミュレーションを行った。 一方、水路実験において、個々の衝突音の識別が可能となる粒径および流砂量の範囲を明らかにするとともに、種々の大きさの粒子が単独にあるいは集団で流下する場合に発生する音響信号にどのような処理を施せば、流砂量の推定が可能になるかについて種々の検討を行った。 2.流砂の超音波映像の採録と信号処理法の開発 設置条件や環境による超音波の多重反射の影響、水路にある異物に代表されるいろいろな静的な雑音の影響が非対称差分法で軽減できることを示した。次に、1次元のデータにフーリエ変換を施した空間周波数上のデータから礫の大きさが推定できることを示した。また、2箇所で同時計測した周波数スペクトルの時系列に対して相互相関を計算することで、礫の流れる速度を推定できることを示した。この2箇所での同時計測を用いれば、どちらか一方の観測点で観測漏れが起こった場合でも、大きさの推定は可能となることを示した。 同時に複数の解像度で流砂径を推定し、かつ位置の推定も行えるWavelet法による粒径推定の方法を新たに開発した。しかし、Wavelet法にはフーリエ法におけるFFTに相当する高速計算アルゴリズムは存在せず、現在の解析方法では高速な計算機が不可欠である。したがって、このWavelet法をさらに進め、実時間処理に適する解析方法を開発することが今後の課題である。
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