研究課題/領域番号 |
03555125
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研究機関 | 長岡工業高等専門学校 |
研究代表者 |
山口 肇 長岡工業高等専門学校, 土木工学科, 教授 (00042747)
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研究分担者 |
岩田 実 長岡工業高等専門学校, 工業化学科, 助教授 (80042753)
佐藤 和秀 長岡工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (80113398)
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キーワード | 雪 / 空気輸送 / 管内輸送 / 管内風速 / 圧力損失 / コンプレッサ / ブロワー / 雪投入機 |
研究概要 |
コンプレッサを動力源とする雪の管内輸送システムの輸送能力は、管内風速を可能な限り大きくすること、および適切な管内への雪投入機構によって決定される.本年度は、同一輸送距離・同一駆動動力の条件下では駆動源の分散化が輸送能力を大きくする上で有効、または輸送距離を延長する際には一つとする動力源の出力の増加よりも駆動源の複数化が有利であるとする昨年度までの基本モデルを3段直列接続とした縮小モデルによる実験結果を、実際に雪輸送が可能な大きさとしたモデルによるフィールドテストで確認し、併せてその原理を除雪ロータリーに基づく新開発の輸送管内への雪投入機構の実際における特性試験の実施を主たる目的とした.フィールドテストにおける輸送管は内直径10cm、距離約50mのホースとし、動力源は15kWのコンプレッサ3台(本補助金によるリース)とした. 実際に雪輸送を可能とした拡大モデルにおいては、輸送管内における風速分布・圧力損失等の基本特性はその傾向において縮小モデルによる実験結果と同一であることが確認された.このことは、雪の管内輸送に係わる問題点の基本的な検討が縮小モデルで可能なことを示している. 輸送管内における雪の閉塞現象の防止には、管内輸送に最も困難とされる重い湿雪でも、2cm以下とした雪塊をブロワー(本補助金により昨年度購入)によって管内風速が十分立ち上がった個所へ投入する方法が有効である.このようにすれば、輸送管に極端に小さい曲率半径を与えない限り閉塞は生じない.雪を管内に投入する場合、ブロワーの使用は管内風速の立ち上げにも非常に有効であるが、ブロワーからの吹き出し流に雪塊を乗せる際に、吹き出しによる圧力に抗して雪塊をこの流れの中心にもって行く工夫が必要である.
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