研究課題/領域番号 |
03555127
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 恒善 京都大学, 工学部, 教授 (20025894)
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研究分担者 |
小林 正実 米子工業高等専門学校, 助手 (50186772)
竹脇 出 京都大学, 工学部, 助手 (20155055)
上谷 宏二 京都大学, 工学部, 助教授 (40026349)
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キーワード | 鋼構造骨組部材 / 部材設計式 / 繰り返し載荷時挙動 / 限界状態設計 / 対称限界 / 定常状態限界 / 構面内挙動限界 / 鋼梁-柱繰り返し曲げ実験 |
研究概要 |
鋼構造骨組を構成する柱材及び梁材に対する繰り返し載荷を考慮した合理的な部材設計式を作成するのに必要な基礎デ-タを得るために、鋼柱及び鋼梁の単一部材としての繰り返し載荷時挙動の限界状態を求め、その性質を明らかにするための研究を行い、以下のような成果を得た。 1.構面内挙動限界理論に基づいて、鋼梁-柱の構面内挙動限界を求めるための数値解析プログラムを完成した。この解析プログラムは次のような特徴を備えている:任意形状断面部材を扱える。ねじり及びせん断による断面のそり変形を考慮できる有限要素モデルを用いている。任意の境界条件および載荷条件を設定できる。2.構面内挙動限界解析プログラムを次の諸結果と比較し、検証した:ねじれを無視した場合の解析解。過去に行った鋼梁-柱供試体の段階的完全両振り実験の結果。同じ有限要素モデルによる履歴挙動解析結果。3.骨組中に組み込まれた1構成部材としての限界を解明するために、平面骨組の対称限界理論及び定常状態限界理論を展開し、これに基づいて任意平面骨組の限界状態を求めることができる数値解析プログラムを完成した。4.構面内挙動解析により、繰り返し曲げを受ける片持柱は、固定端部断面がほぼ全域シェイクダウン領域に入ったときに構面外変形が発生することがわかった。5.平面骨組限界解析プログラムを履歴挙動解析結果と比較し、検証した。6.多層骨組の対称限界理論解析を行い、梁降伏型骨組でも繰り返し水平力載荷の下では激しい冷化現象が生じることを解明した。7.鋼梁-柱供試体の繰り返し両振り曲げ実験のための新しい載荷装置、および供試体を設計、製作した。載荷装置調整のための予備試験を完了し、本年3月より本実験を実施する。
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