研究分担者 |
小林 紘二郎 阪大, 工, 教授 (70026277)
新宮 秀夫 京大, 工, 教授 (20026024)
水谷 宇一郎 名大, 工, 教授 (00072679)
南雲 道彦 早大, 理工, 教授 (40208062)
隅山 兼治 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70101243)
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研究概要 |
1.Thermally Assited Solid State Amorphization 遷移金属(T=Nb,Ta)粉末ならびにAl金属粉末の混合体をロッドミルを用いてメカニカル・アロイングすることにより得られる中間生成結晶相を600〜650Kに加熱すると発熱をともなってアモルファス相が形成されることを見い出した。このプロセスを「Thermally Assisted Solid State Amorphization(TASSA)」と呼称することにした。中間生成結晶相は、X線回折によりAlが過剰に固溶したbccNb(Ta)固溶体であると判断されるが,全相学的には多層組織を有している。TASSA反応の熱力学的ならびに速度論的検討を行ったが,詳細な構造研究は今後の課題として残された。 2.Ta金属のメカニカル・ミリングによるナノ結晶粒化 bccTa結晶粉末をロッド・ミルを用いて約200時間メカニカル・ミリングすると,平均結晶粒径20nmのナノ結晶組織が形成される。中性子非弾性散乱により原子振動エネルギー・スペクトルを測定した結果,ナノ結晶粒化は主として剪断力の働きにより生起していることが分った。 3.Mn-AlならびにFe-N系非平衡磁性合金の作成 MnならびにAl金属粉末の混合体をメカニカル・アロイングするとα-Mn型結晶構造を有する強磁性非平衡合金が得られる。この合金からAlをアルカリ抽出すると磁化は室温で36emu/gに達する。 メカニカル・ミリングによるナノ結晶の形成にともない歪み誘起マルチサイト変態fccγ'.FeN→bct α'・Fe(N)が生起することを見い出した。さらにミリングを続行して得られるアモルファスFe(N)を約650Kで焼鈍するとかなり多量のα"-Fe_<16>N_2非平衡強磁性相が折出することが分かった。
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