研究課題/領域番号 |
03555140
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
水谷 宇一郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (00072679)
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研究分担者 |
山崎 登志成 富山大学, 工学部, 講師 (20200660)
深道 和明 東北大学, 工学部, 教授 (00005969)
古谷野 有 名古屋大学, 工学部, 助手 (00215419)
福永 俊晴 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60142072)
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キーワード | アモルファス / 金属-半導体相転移 / 超高速スパッタ装置 / 中性子回折 / 低温比熱 / V-Si |
研究概要 |
アモルファス固体の研究は金属と半導体のそれぞれの分野でこれまでほとんど独立に発展して来た。金属と半導体では原子の結合形態が異なるため発現する電気的性質は大きく異なる。アモルファス固体は急冷法や固相反応で非平衡相として得られるので条件を選ぶことで金属と半導体がぶつかり合う境界組成領域でもアモルファス化することが可能である。この領域では金属結合と共有結合の異質な結合形態が競合することになる。一方、伝導電子はこの領域で局在の傾向を強め金属-半導体相転移を起こす。本研究はこのような金属-半導体相転移における原子構造と電子構造の関係を系統的に調べることを目的としている。この目的を達成するために平成3年度にはデスクトップ型超高速スパッタ装置の設計と製作に全力を傾注した。製作はワ-ルドエンジニアリング社に依頼した。現在、アモルファス膜の作製に成功しているが 最高のスパッタ速度が300Å/分であり目標値の約1/3で低速している。この研究を遂行する上で中性子回折と低温比熱の測定が不可欠であるがそのためにスパッタ装置で3日間かけて0.5グラムの試科を要求される。この目標達成のための改良を平成4年度に行なうこととした。一方、金属-半導体相転移の研究対象としてV-Si系を選んだ。現在この系のアモルファス相をメカニカルアロイング法で作製することに成功している。このアモルファス試科を用いて相転移の研究を現在進行させている段階である。
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