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1991 年度 実績報告書

二段液体急冷法による超薄型高アスペクト比アモルファス粉末の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03555147
研究機関東北大学

研究代表者

井上 明久  東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10108566)

研究分担者 才田 淳治  日新製鋼株式会社, 阪神研究所, 研究員
加藤 晃  トヨタ自動車株式会社, 東富士研究所, 技術員
小口 昌弘  帝国ピストンリング株式会社, 技術開発部, 主任研究員
蔡 安邦  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90225681)
木村 久道  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00161571)
キーワード二段液体急冷法 / アモルファス粉末 / 超薄型高アスペクト比粉末 / 高圧ガス噴霧 / 過冷却微小液滴 / 末緩和構造 / 高速冷却能 / 高速回転体
研究概要

新しいタイプの二段液体急冷装置は、装置性能に関する仕様の合意点に手間取り、装置の搬入が平成3年度の年度末になってしまった。このために、新しい高性型の二段液体急冷装置を用いた研究成果は、平成3年度では得ることが出来なかった。従って、平成3年度では、以前に本申請者らが試作した旧式の二段液体急冷装置(すなわち、高圧ガス噴霧で得た過冷却微小液滴を円錐型の高速回転体で再冷却する装置)を用いて、Fe基、Co基およびAl基の超薄型高アスペクト比アモルファス粉末の作製と得られた粉末の物性に関する基礎研究を行なった。その結果、粉末径が25μm以上の場合には、Fe,Co,Alのいずれの合金系においても厚さ1〜3μmで、アスペクト比が10以上のアモルファス粉末が得られ、これらの粉末の結晶化温度や結晶化の発熱量などは単ロ-ル型液体急冷法で作製したアモルファスリボンとほぼ同じである外に、構造緩和量はより大きく、より未緩和なアモルファス構造を持っていることが判明した。しかしながら、25μm以下の微細な粉末サイズ域では、一段目の高圧ガス噴霧のみにより凝固、粉末は球形となった。25μm以下の微細な粉末サイズ域においても超薄型高アスペクト比粉末を得ることができるように設計した新しいタイプの二段液体急冷装置を用いた研究の進展が待たれる。
また、この二段液体急冷法を用いることにより、冷却速度も単ロ-ル法などに比べて大きく増大する事が構造緩和の測定から明らかになっており、新しいアモルファス合金を開発できる可能性があり、この点についても次年度以降で調べる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Oguchi,A.Inoue,H.Yamaguchi,T,Masumoto: "Producfion of Al-based Amorphous Sheets with Large Thickness by a Suprcooled Liquid-Quenching Method" Journal of Materials Science Letters. 10. 289-291 (1991)

  • [文献書誌] 小口 昌弘,原川 義夫,清水 洋一,井上 明久,増本 健: "Co系扁平状非晶質合金粉末の作製とその特性" 粉体および粉末冶金. 38. 930-933 (1991)

  • [文献書誌] M.Oguchi,A.Inoue, T.Masumoto: "Flaky Amorphous Powders in Fe-,CO-and Al-based Systems Prepared by a Two-Stage Quenching Technique" Materials Science and Engineering. A133. 688-691 (1991)

  • [文献書誌] 才田 淳治,井上 明久,増本 健: "二段液体急冷却法によるFe基およびCo基フレ-ク状アモルファス粉末の作製" 日新製鉄技報. 64. 34-47 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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