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1991 年度 実績報告書

微小試片による弾性定数測定装置の試作

研究課題

研究課題/領域番号 03555156
研究機関京都大学

研究代表者

小岩 昌宏  京都大学, 工学部, 教授 (00005860)

研究分担者 前園 明一  真空理工株式会社, 研究本部長
田中 克志  京都大学, 工学部, 助手 (30236575)
沼倉 宏  京都大学, 工学部, 助手 (40189353)
キーワード弾性定数 / 直方体共振法 / 高温弾性率
研究概要

1.高温測定方式の検討
研究計画調書において述べたように、高温用装置を製作する際に問題となるのは、振動励起および検出トランスデュ-サの設置場所である。当初は、トランスデュ-サ(LiNbO_3)を高温部に置くこととし、電極の接着方法を種々検討した。試行錯誤の結果一応の見通しが得られたが、高温で真空中に保持するとLiNbO_3から酸素が離脱し圧電特性がなくなることが判明した。このため、ムライト製の伸張棒を用い、トランスデュ-サを常温部に接着する方式を採用することに決定した。伸張棒の保持方法、寄生振動の抑止方法を種々検討した結果、室温から900℃までの温度範囲で安定した測定ができる方式を確立した。
2.共振スペクトルデ-タの採取方式の改良
共振スペクトルデ-タを短時間で採取できるよう計測系の改良を行った。この改良によって従来約1時間かかっていた測定時間を、低温測定の場合では約1分に、伸張棒を用いることにより信号が弱くなる高温測定の場合でも約10分に短縮することができた。この計測方式により、広範な温度域に置ける測定を迅速に行うことが可能となった。これは、単に時間の節約のみならず、低温測定では液体ヘリウム使用量の減少、高温測定では試料の酸化などの変質を極力抑えることにつながるもので、その実用的意義は大きい。
3.金属間化合物の高温弾性率
上に記した高温測定装置を用いて金属間化合物のCoSi_2の弾性率を室温から900℃の範囲で決定した。室温での値は他の研究者によるものと一致し、高温になるにしたがい弾性率が低下する結果が得られた。この物質に対する広範囲の温度域での弾性率の値は今回初めて求められたものである。今後は他の金属間化合物についても測定を行っていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Yasuda: "Elasticity of Ni-based L1_2-type Intermetallic Compounds" Acta metall.mater.40. 381-387 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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