研究課題/領域番号 |
03555159
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
大嶋 健司 埼玉大学, 工学部, 教授 (70026087)
|
研究分担者 |
杉谷 祐司 NKK(日本鋼管(株)), 応用技術研究所, 溶接研究室室長
窪田 武文 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (40047585)
森 泰親 埼玉大学, 工学部, 助教授 (00210138)
|
キーワード | パルスMIG溶接 / 片面裏ビ-ド溶接 / 開先溶接 / 溶込み形状 / 冷却速度 / ファジィ理論 / 適応制御 / 溶融池観察 |
研究概要 |
これまで当研究室において平板ビ-ド溶接においてCCDカメラを持つパルスMIG溶接ロボットを構成し、画像処理とデジタル制御のパルスMIG溶接への適用について基礎研究を行ってきた。これを片面裏ビ-ド溶接と開先溶接および隅肉溶接へ実用化する。最近開発された外部トリガCCDシャッタ-カメラを用いて溶融池を撮像し、画像処理を高速高精度に行い溶融池表面形状を計測した。これと数値シミュレ-ションによる溶込み形状、冷却速度を比較し、所望の溶込み形状および冷却速度を得るようファジィ理論により溶接電流波形および溶接速度を求め、溶融池形状の適応制御を行った。まず高速カメラにより片面溶接・開先溶接および隅肉溶接における溶融池を観察し、パルス電流の周波数および平均値と溶接速度の溶融池現像と形状に及ぼす効果について系統的に考察した。つぎにシャッタ-カメラを用いて溶融池を観察するため、まず溶接電流を周期的に短時間(1ms)低くし、この期間の画像信号をコンピュ-タの画像メモリに取り込み、画像処理を行った。このためパルス電流波形およびタイミングパルスをデジタルICを用いて生成した。電流波形における観察期間位相の溶融池画像の鮮明さに及ぼす影響を調べ、最適な位相を求めた。そして各種溶融池における数値シミュレ-ションを行い、溶融池表面形状(各部の幅)が実験と数値シミュレ-ションとで一致するよう、熱源分布形状や熱伝導率を同定し、これを用いた数値シミュレ-ションにより溶込み形状、冷却速度を推定した。ファジィコントロ-ラを構成し、良好な裏ビ-ドと冷却速度を得られるよう電流を制御した。またパラメタの変動する溶接系において必要な溶込み形状および適正な冷却速度を得るため、溶融池幅などに要求される出力応答を得るようファジィ適応制御機構で溶接電流波形および溶接速度を制御した。
|