• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

プラズマ開始重合およびプラスマグラフト重合による機能材料の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03555192
研究機関北九州工業高等専門学校

研究代表者

原口 俊秀  北九州工業高等専門学校, 化学工学科, 教授 (00038598)

研究分担者 磯村 計明  北九州工業高等専門学校, 化学工学科, 教授 (80037887)
畑中 千秋  北九州工業高等専門学校, 化学工学科, 教授 (80180884)
井手 俊輔  北九州工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (10041550)
キーワードプラズマ開始重合 / プラズマグラフト重合 / アクリルアミド / リパーゼ / グルコアミラーゼ / 酵素固定化 / 希土類元素 / 抽出
研究概要

本年度は,主として網目状ポリアクリルアミドゲル中への酵素や微生物の包括固定化に関する研究を行った。
第1段階として,グルコアミラーゼの固定化を試みた。その結果,得られたグルコアミラーゼの固定化率は,著しく向上し,水溶液に対するモノマーのモル比0.2の場合で,固定化率は,65%に達した。この固定化酵素の安定性と生産性は,デキストリンを基質とした場合,各々520時間,0.635mol/gとなり,キトサンビーズによる結果より優れていた。
第2段階として,上記と同様の手法により,ポリアクリルアミドゲル中にリポーゼを固定した。この固定化リパーゼは,高い熱安定性を示し,また,グリセリンとオレイン酸からのグリセリド合成に対して,高い反応選択性を示し,モノエステルが優先的に合成されることが分った。さらに,この固定化リパーゼのエステル率は,ゲル中の水分量を制御することにより高め得ることが分った。水分量の制御に都合の良いように,W/Oエマルション系を利用して,殻の部分のポリアクリルアミド中にリパーゼを固定化し,その内部に水分を含むマイクロカプセルを合成した。
微生物の固定化は,液体窒素による凍結脱気法を含む本研究の手法では,成功しなかった。そこで,ポリビニルアルコールの反復凍結融解法によってセルロース中空糸表面への酵母菌の固定を試みた。その結果,アルギン酸カルシウムによる固定化より強度的にも優れた固定化酵母がが得られた。
プラズマグラフト重合法により,ポリテトラフロロエチレン中空糸表面にポリアクリルアミドのグラフト層を付与した複合膜を作成した。この内側にトルエンに溶解した抽出剤を,外側にpHを調整した希土類元素イオン水溶液を通過させて抽出実験を行った。その結果,中空糸表面に形成されたポリアクリルアミド層は,イットリウムと他の希土類元素との間の抽出分離能力を大きく向上させることが分った。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 原口 俊秀: "プラズマグラフト重合により表面修飾した中空糸膜の希土類金属抽出装置への応用" 北九州工業高等専門学校研究報告. 25. 97-102 (1992)

  • [文献書誌] 井手 俊輔: "プラズマ開始重合法を用いて合成したポリアクリルアミドによる金属イオンの吸着,分離及び濃縮" 石油学会誌. 35. 71-75 (1992)

  • [文献書誌] 井手 俊輔: "プラズマ開始重合法を用いて合成したポリアクリル酸による金属イオン吸着,分離及び濃縮" 石油学会誌. 35. 257-260 (1992)

  • [文献書誌] 井手 俊輔: "合成ポリアクリルアミドによる希土類元素の吸,脱着" 分析化学. 42. 45-48 (1993)

  • [文献書誌] 畑中 千秋: "プラズマ開始重合法によるリパーゼの固定化とその活性評価" 化学工学論文集. 19. (1993)

  • [文献書誌] 井手 俊輔: "プラズマ開始重合法を用いて合成したポリアクリル酸による金属イオンの吸着,分離及び濃縮" 石油学会誌. 43. (1993)

  • [文献書誌] 日本学術振興会プラズマ材料科学第153委員会: "プラズマ材料科学ハンドブック" オーム社, 766(590-595) (1992)

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi