研究分担者 |
宝沢 光紀 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (70005338)
古崎 新太郎 東京大学, 工学部, 教授 (40011209)
寺本 正明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60026086)
羽野 忠 大分大学, 工学部, 教授 (80038067)
中塩 文行 九州大学, 工学部, 教授 (70037729)
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研究概要 |
1.平成4年度の第1回打ち合わせ検討会において研究実施計画の確認を行った。また,前年度に組み立てたミニプラントを用い,カラム操作によるフェノールの回収・除去実験を共同操作のもとに3日間にわたって実施した。連続運転に対する内水相や液膜相の構成ならびに操作条件の検討を行い,実用操作上の問題点を抽出し、乳化,透過・濃縮,相分離,解乳化の各ステップの今後の検討課題を明確にした。 2.第2回の打ち合わせ検討会では,各ステップに関する研究成果が報告された後,ミキサー・セトラー操作によるフェノール回収の合同実験を2日間にわたり行った。カラム操作と同様,本操作においても良好なフェノール除去が可能であることが示された。 3.各ステップに対する研究成果ならびにカラムおよびミキサー・セトラーによる連続運転の結果,内水相にNaOH水溶液,液膜相の界面活性剤にポリアミン,溶剤にシェルゾル71を用いたエマルションを使用し、緩速攪拌を付与した交流高電圧解乳化装置の採用により,フェノールを効率的に回収・除去するための実用的な乳化液膜プロセスを構築することができた。 4.銅の濃縮・回収に関しても、各担当分野の研究成果,カラム操作による共同実験ならびに連続運転を行った結果,液膜相としては,担本にLIX860,界面活性剤にジオレイルグルタミン酸エステル誘導体とジオレイルリン酸の混合系の使用が有効であることが示された。また,エマルションの解乳化には問題がなく,連続操作は容易に行えるが,銅の濃縮率を上げるためには原料相のPhのコントロールが重要であることを明らかにした。
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