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1993 年度 実績報告書

イネ有用遺伝子探索用プラスミドの開発とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 03556002
研究機関東京大学

研究代表者

平井 篤志  東京大学, 農学部, 教授 (60023470)

研究分担者 市川 裕章  農水省, 農業生物資源研究所, 農林技官
キーワードイネ / 有用遺伝子 / nad9 / 巨大DNA
研究概要

本研究は挿入突然変異を利用して農業上有益な遺伝子をクローニングするため、イネの選抜マーカーとバクテリアの選抜マーカーそれにバクテリアで働く複製開始点(Ori)を持つプラスミドを構築することを第1の目的とした。このプラスミドを構築し、これをParticle gunでイネカルスに撃ち込んだが、農業上不利な突然変異体を選抜することができなかった。これは私たちが使用した空気銃を利用したパーティクルガンの性能に問題があると思われ、将来再度試みてみたい。細胞核の有用遺伝子だけでなく、構造が動物などに比べて構造が非常に複雑で、核の研究の予備練習になり得るミトコンドリアゲノムについても有用遺伝子を探索することにし、イネミトコンドリアゲノムの全体をカバーするクローンバンクを用いて、ノーザンハイブリダイゼーションを行い、転写領域を調べた。転写領域の内既知の遺伝子がなく、転写活性が高い部分の塩基配列の決定した。まだ一部をはじめたばかりだが、エネルギー産生に重要なnad9を発見した。そのためこの遺伝子の完全な塩基配列を決定するよう努力をしている。
また巨大な細胞核ゲノムに存在する遺伝子を探索するためにはそのDNAの分子構造を明らかにすることも必要であり、イネ緑葉から巨大DNAを比較的簡単に抽出する方法を考案した。この方法で得られたDNAを用いてパルスフィールド電気泳動を行い、DNAを染色したところ、100-350kb程度の場所に特異的なバンドを見つけた。これにより日本稲の品種を識別できることが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Nakazono,M.: "Identification of the entire set of transferred chloroplast DNA sequences in the mitochondrial genome of rice." Mol.Gen.Genet.236. 341-346 (1993)

  • [文献書誌] Kanno,A.: "Variations in chloroplast DNA from rice(Oryza sativa):differences between deletions mediated by short direct-repeat sequences within a single species." Theor.Appl.Genet.86. 579-584 (1993)

  • [文献書誌] Kanazawa,A.: "Restriction fragments homologous to mitochondrial plasmid-like DNAs are located within limited chromosomal regions on the rice nuclear genome." Theor.Appl.Genet.87. 577-586 (1993)

  • [文献書誌] Hirai,A.: "Six percent of the mitochondrial genome in rice came from chloroplast DNA." Plant Mol.Biol.Reporter. 11. 98-100 (1993)

  • [文献書誌] Matsuoka,M.: "Expression of a rice homeobox gene causes altered morphology of transgenic plants." The Plant Cell. 5. 1039-1048 (1993)

  • [文献書誌] Nakazono,M.: "Palindromic repeated sequences(PRSs)in the mitochondrial genome of rice:evidence for their insertion after divergence of the genus Oryza from the other Gramineae." Plant Mol.Biol.(in press.).

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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