研究課題/領域番号 |
03556014
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
目黒 煕 東北大学, 農学部, 教授 (30005590)
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研究分担者 |
坂柳 信之 日本分光工業(株), 第二事業部, 研究員
赤坂 和昭 東北大学, 農学部, 助手 (10201881)
西田 芳弘 東北大学, 農学部, 助手 (80183896)
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キーワード | 立体配置 / 立体構造 / 不斉誘導体化試薬 / 発ケイ光性試薬 / 高速液体クロマトグラフィー / 光学活性化合物 |
研究概要 |
前年度までに、各種アミノ酸、糖類の(+)-TBMBカルボン酸による立体配置分析法について、検討を行ない、既に、HPLC-円二色性(CD)オンラインシステムを用いた高感度分析システムの試作を行なった^<3、4)>。本年度は、本システムを用いて、脂質の高感度立体配置分析法について検討を行なった。まず、光学活性グリセリドをCD分析に適したベンゾイル誘導体に導くための反応ルートを考案した。つまり、第一級水酸基をtert-butyldimethlsilyl基で保護した後、グリニャール試薬で脱アシル化、OH基のベンゾイルクロリドによるベンゾイル化によって、安定な光学活性グリセリド体へと変換する事ができた。 本反応と、順層HPLC-CD オンラインシステムを用いた立体配置解析について検討を行ない、その結果、光学活性グリセリドのR,S-配置を決定するための新しい方法の開発を行なうことができた。この方法をリパーゼによるトリグリセリドの加水分解反応の立体化学をはじめて明らかとすることができた。^<1)> 本方法は、光学純度の決定に精度低いため、これを改善すべく、新しく、光学活性カラム-CDオンラインシステムを試作し、これによって光学純度と立体配置が同時に精度良く決定できることが判明した。^<2)> さらに、分析法の感度を100-1000倍あげる目的で、発蛍光試薬(+)-TBMBカルボン酸をベンゾイル基の代わりに導入し、蛍光HPLC-CD法による高感度分析法の開発を試みた。その結果、光学活性グリセリドは、TBMBカルボン酸の蛍光検出により、数ピコモルオーダーの高感度でその立体配置を決定できることがわかった。^<5)>
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