研究課題/領域番号 |
03556018
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
酒井 秀夫 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (70126069)
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研究分担者 |
及川 良一郎 及川自動車株式会社, 主任研究員
後藤 純一 高知大学, 農学部, 助教授 (90127928)
猪内 正雄 岩手大学, 農学部, 助教授 (10003782)
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キーワード | モ-ビルタワ-ヤ-ダ / 枝払い作業 / デリマ / プロセッサ / 林内移動 |
研究概要 |
地形が急峻なわが国では、今後モ-ビルタワ-ヤ-ダの普及が期待されており、国産機種もいくつか開発されている。モ-ビルタワ-ヤ-ダで集材する際に、そのウィンチけん引力を利用して同時に枝払いを行うことができれば、林道端での造材作業を省くことができるとの構想から、モ-ビルタワ-ヤ-ダのウィンチけん引力を利用した枝払い機械(デリマ)の試作研究を行った。このような機械は未だその類がないことから、本年度はまずこのような機能を有する枝払い機械の設計理念を確立した。検討結果に基づき、林内でも移動可能なクロ-ラ式足回りを備えたプロトタイプの試作を行った。また、ヒノキなどの硬材の力枝の切削抵抗を測定し、これらの基礎的成果に基づき枝払い部や材送り装置等の各部の基本設計を行った。枝払い部はクラムバンク式とし、油圧により材の固定を行い、油圧モ-タ-駆動の足回りを活かした設計とした。試作機は前記のように集材と同時に枝払いを行うことができるので、エネルギ-も大幅に縮減することができる。また、材内で枝条を除去、分散するので、林地を保全し、従来のプロセッサ(枝払い・玉切機)のように林道端での大量の枝条整理の必要もなくなる。試作機の足回りの活用によって、林内での枝払い方向を調整し、障害の多い間伐木の横取作業を補助することも可能となる。このように本機の導入により、従来の作業体系を根本から変革し、画期的なコストダウンが期待できるので、次年度は、作業性能試験を行い、さらに細部の改良を加えて試作機を完成する。
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