研究分担者 |
上村 恵也 日本道路公団, 技術部, 係長
福永 健司 東京農業大学, 農学部, 助手 (30147475)
山寺 善成 東京農業大学, 農学部, 助教授 (60078144)
窪田 順平 東京農工大学, 農学部, 助手 (90195503)
中村 浩之 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90242239)
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研究概要 |
樹木の根が土中に存在するとき,根が土の強度補強を行うメカニズムについて研究すると同時に,土中における根量と分布を予測するモデルについて考察した。 樹木の根の力学的強度については,実験結果をもとに理論的考察を行った。根の破断に関しては引張破断とせん断の2通りを考える。 1)直径が小さくて剛性の小さい根はせん断されるが、直径が大きいものはせん断されるよりも引張り破断される。 2)根がすべり面に対に対して垂直に伸びている場合よりも,水平に近い角度で伸びている場合の方が補強力が大きい。 3)すべり面下の摩擦低抗力が小さく,根が引抜けながら補強力を発揮する場合の方が摩擦に耐え,最大の補強力は大きくなる。 4)根に生じる引張応力を曲げモーメントにより生じる応力と軸力により生じる応力の和で与えられるとして、曲げ応力は多層地盤系の根として解を求めると原位置せん断試験より求めたものとほゞ同じ大きさの値を与えることが分り,根の補強力を評価できることが分った。 樹木の根系分布については,根系にパイプ理論と同様の考え方を適用して、水平根については樹幹中心部から同心円上の任意鉛直断面の根の本数と直径,垂直根については土壌の各深さごとの根の本数と直径が求められるモデル作りについて考察し,そのためのデータをとった。
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