研究分担者 |
長澤 長八郎 工業技術院, 製品科学研究所, 主任研究官
井出 勇 リグナイト(株), 研究部, 次長
川井 秀一 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (00135609)
佐々木 光 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (50027158)
今村 祐嗣 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (70151686)
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研究概要 |
間伐材、林地残材,木材工業残廃材,未利用材,樹皮等の有効利用のひとつとして、熱変換による新素材の開発を試みた。高温焼成によって得られたこれらの炭素粉末に高い耐火・耐熱,耐酸化性のあることを見い出し、これらをオ-バ-レイしたパ-ティクルボ-ドの耐火性能が不燃性材料をオ-バ-レイしたそれより格段にすぐれていることを示した。間伐材の高温焼成炭の成型性を高めるために粒径1〜2000μmの範囲で任意に調製できる炭素・熱硬化性樹脂自硬性顆粒体(CPS)の製造方法を確立した。この顆粒体によって調製した炭素ボ-ドは約1300℃,火炎気流速度2kgf/cm^2,火炎長20cmの高速火炎に対して2〜24時間の耐火炎貫通性があり,2800〜3200℃の酸素・アセチレント-チの熔断試験においてこのボ-ド(比重0.8〜1.5)が同厚のステンレス板(SUS 304、比重8.0)の8〜15倍の耐溶断性のあることを確認した。また,このボ-ドの電磁波遮蔽性能は鉄板,アルミニウム板等の金属板よりはるかにすぐれており,電磁波遮蔽性耐火複合材料素材として最も適当な材料であることを確証した。スギ,ヒノキ間伐材,同樹皮、竹類によって調整した高温焼成炭の電磁波遮蔽性能は天然グラファイトのそれよりはるかにすぐれており、その性能は焼成温度の上昇によって顕著に向上し、銅板同等の性能を示した。この性能発現は焼成炭の導電性向上にもとづくことが、本年度設置したレ-ザ-フラッシュ法熱定数測定装置によって確認された。 CPSをオ-バ-レイしたパ-ティクルボ-ドの電磁波遮蔽性能は厳しい米国陸軍規格にも容易に合格し、これによって製造した耐火扉はISO規格に準拠した実大燃焼試験において世界最高の耐火性能を示した。これらの研究成果は米国化学会,IUFRO世界大会,日本木材学会大会等において16報まで口頭発表した。
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