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1992 年度 実績報告書

G蛋白質共役型グルタミン酸受容体を阻害する生物毒素の探索

研究課題

研究課題/領域番号 03557008
研究機関九州大学

研究代表者

杉山 博之  九州大学, 理学部, 教授 (20124224)

研究分担者 水上 令子  九州大学, 理学部, 助手 (00239302)
伊藤 功  九州大学, 理学部, 助教授 (20183741)
キーワードglutamate receptor / metabotropic / G protein
研究概要

グルタミン酸受容体にはいくつかのサブタイプが知られているが、本研究計画ではこれらのサブタイプのうち我々が見いだしたG蛋白質共役型グルタミン酸受容体(mGluR)について、特異的阻害剤を見し出すことを目的とする。本年度は次のような成果を得た。
1.トウダイグサと呼ばれる植物に含まれる天然のアミノ酸誘導体で3,5-ジヒドロキシフェニルグリシンがmGluRにたいして特異的に作用するアゴニストであることを見い出した。遺伝子クローンから卵母細胞に発現した受容体だけでなく、ラット脳神経細胞にもともとある受容体についても特異作用を確認した。
2.ある種のプリン誘導体が、セロトニン受容体の強い阻害剤であることを見いだした。mGluRに対しても高濃度ではある程度の阻害作用を示すようであるが、セロトニン受容体に対する作用のほうがはるかに強く、μMオーダーの濃度で有効であった(未発表データ)。
3.天然物抽出液などを検定する際、試料自身の中にグルタミン酸がしばしば高濃度で含まれており、アッセイを著しく困難なものにしていたが、この問題を克服する方法を検討し開発した。すなわち、ある種の酵素連鎖反応を利用する方法で、この方法によってグルタミン酸だけを特異的にサンプルから除去することができ、それ以外の検定すべき試料成分を何ら失うことなくアッセイが行えるようになった(未発表データ)。これによって特に天然物抽出試料の解析が促進されることが期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] R.Minakami,E.Hirose,K.Yoshioka,R.Yoshimura,Y.Misumi,Y.Sakaki,M.Tohyama,H.Kiyama & H.Sugiyama: "Postnatal development of mRNA specific for a metabotropic glutamate receptor in the rat brain." Neuroscience Research. 15. 58-63 (1992)

  • [文献書誌] I.Ito,A.Kohda,S.Tanabe,E.Hirose,M.Hayashi,S.Mitsunaga & H.Sugiyama: "Dihydroxyphenylglycine:a potent agonist of metabotropic glutamate receptors." NeuroReport. 3. 1013-1016 (1992)

  • [文献書誌] H.Sugiyama(分担執筆): "Molecular Basis of Neuronal Connectivity(Eds.M.Satake,K.Obata,H.Hatanaka,E.Miyamoto and T.Okuyama)" Kohko-Do,Niigata,Japan, 199 (1992)

  • [文献書誌] H.Sugiyama & I.Ito: "Neuroreceptors.Ion Channels and the Brain(Eds.N.Kawai,T.Nakajima and E.Barnard)" Elsevier,Holland, 227 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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