研究課題/領域番号 |
03557028
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小島 豐 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (50135555)
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研究分担者 |
西野 幸典 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (20093289)
藏崎 正明 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (80161727)
新岡 正 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (20123953)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | メタロチオネイン / 重金属結合蛋白質 / ストレス / ELISA法 / モノクローナル抗体 / ストレスの評価 / ヒト・メタロチオネイン |
研究概要 |
種々の身体的・心理的ストレスによって、メタロチオネイン(重金属結合低分子量蛋白質)が誘導・生合成され、肝・血液・尿中のメタロチオネイン量が増加することが知られてきた。本研究は、このストレスの際誘導される蛋白質(メタロチオネイン)を利用し、ストレスの客観的評価法を確立することを目的としている。すなわち、遺伝子工学的手法で大量に得られたヒト・メタロチオネインを抗原として、モノクローナル抗体を調製し、それを用いて、ストレス状態の際の尿・血液中のメタロチオネイン量を抗原抗体反応を用いた方法によって測定し、ヒトのストレスを他覚的に高精度で評価する方法を確立する計画である。得られた成果は次の如くである。 1.メタロチオネインの遺伝子を全く持たない大腸菌に、ヒト・メタロチオネインIIの遺伝子を導入し、発現させることに成功した。 2.1.で得られた大腸菌を大量培養し、その菌体破砕液を出発材料として、ゲル濾過、高速液体クロマトグラフィー等により、ヒト・メタロチオネインIIを大量に精製した。 3.2.で得られたヒト・メタロチオネインIIを抗原として、マウスに注射し、抗体をつくらせ。ヒト・メタロチオネイン抗体を産生しているマウス脾臓由来のB細胞と、マウス・ミエローマ細胞を融合させ、抗体を産生するハイブリドーマのクローニングを行った。 4.3.で得られた抗体を用いて、ELISA法(Enzyme-linked Immunosorbent assay,酵素免疫測定法)によるヒト・メタロチオネインの定量法を確立すべく努力したが、抗原の分子量が低すぎるためなのか、まだ成功していない。そのため、方針を変更し、Radio-immunoassayも同時に試みている。Radioimmunoassayは、微量定量に適しているため、ヒトの尿、血液中のメタロチオネインの定量に有効であると思われる。
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