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1993 年度 実績報告書

アルツハイマー病の治療法に向けての分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03557037
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

湯浅 龍彦  東京医科歯科大学, 神経内科学講座, 助教授 (10115090)

研究分担者 勝木 元也  九州大学, 生体防御医学研究所細胞学部門, 教授 (20051732)
内田 洋子  東京都老人総合研究所, 神経病理, 研究員 (60133633)
井原 康夫  東京大学, 医学部脳研究所・神経病理学, 教授 (60114386)
辻 省次  新潟大学, 脳研究所神経内科学, 教授 (70150612)
キーワード神経成長抑制因子(GIF) / アルツハイマー病 / 金属反応部位 / メタロチオネイン
研究概要

ヒト神経成長抑制因子(Growth Inhibitory Factor;GIF)は、アルツハイマー病脳にて低下することが分かっている。これまでに我々は、GIFのcDNAをクローニングすることに成功し、ヒトGIFcDNAをプローブとしヒトゲノムライブラリーをスクリーニングし、ヒトGIFの遺伝子構造を解析した。ヒトGIF遺伝子は、アミノ酸翻訳部位にて、金属代謝に重要な働きを持つメタロチオネイン属と高い相同性を持つことが明らかになっている。ヒトGIF遺伝子のプロモーター領域には、メタロチオネインにて同定されている金属反応部位と相同性のある塩基配列が認められているが、GIFが金属により発現誘導されるか否かを検討するため、我々は、マウスアストロサイトの初代培養系に金属や、サイトカイン等を加え、mRNAレベルでの発現を検索した。100mMのcopper添加後24時間で、GIFmRNAは増加を示し、メタロチオネイン同様に金属によりmRNAレベルでの発現の増加を認めた。1ng/mlのIL-1添加後24時間でGIFmRNAの減少を示した。1ng/mlのIL-6添加後24時間では、GIFmRNAに有意な変化を認めなかった。10ng/mlのEGF添加後24時間でGIFmRNAの減少を示した。アストロサイトの機能調節に関わるといわれるIL-1とEGFにてGIFmRNAの発現が調節されていることが示唆された。これら金属やサイトカインの発現調節部位が、プロモーター領域のどの部分で行われているかを検討する目的で、我々はプロモーターの種々の欠失を作製し、それぞれChloramphenicol acetyl transferase(CAT)のベクターにつなぎ、アストロサイト初代培養系にトランスフェクトし、金属、サイトカインによる発現変化の有無を検索している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kobayashi,H.et al.: "Molecular cloning of rat growth inhibitory factor cDNA and the expression in the central nervous system." Mol.Brain.Res.19(3). 188-94 (1993)

  • [文献書誌] Naruse,S.et al.: "Structures of the human and mouse growth inhibitory factor-eucoding genes." Gene. (印刷中). (1994)

  • [文献書誌] Shimokawa,M.et al.: "Identification of amyloid precursor protein in synaptic plasma membrane" Biochem Biophys Res Commun. 196. 240-244 (1993)

  • [文献書誌] Saitoh,F.et al.: "Soluble derivaties of BIA4 amyloid proteinprecursor in human cerebrospinal fluid are both N-and O-glyosylated" Mol Brain Res. 19. 171-174 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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