研究概要 |
最終年度は,ハイドロキシアパタイト皮膚端子付膀胱瘻セットの動物実験と,腹腔内薬物注入インタフェースとして,腹腔留置用カテーテルの開発を行った。 前者の膀胱瘻セットのための膀胱内留置用らせんカテーテルを開発した。排尿側にハイドロキシアパタイト皮膚端子をつけ,膀胱内留置端にらせカテーテルを接続した。それを仔ブタ2頭に植え込んだ。おのおの2カ月,3カ月後に検索すると,膀胱内に留置したシリコーンゴム製らせんカテーテルの内腔に結石用沈着物があり,内腔を閉塞していた。本システムについては,結石沈着を誘導しないような膀胱内留置カテーテルが開発されない限り,臨床応用は不可能であると考えられた。 ドラッグデリバリ用ハイドロキシアパタイト皮膚端子付腹腔留置用カテーテルは,ポリビニールアルコールなどマイクロポーラスなホローファイバと塩ビやポリエチレンなどの均質膜チューブを組み合わせ使用した。すなわちコネクターに塩ビチューブを接続し,それに盲端にしたマイクロポーラスなホローファイバを接続したものを試作した。そのカテーテル他端から薬液を注入すると,ホローファイバ全表面から液が漏出し,血栓形成を阻止できた。またこのカテーテル自体が細菌フィルターになる。臨床用カテーテルを現在製作中である。
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