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1992 年度 実績報告書

骨誘導能を有する吸収性人工骨の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03557086
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

榎本 昭二  東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (40013940)

研究分担者 今井 庸二  東京医科歯科大学医用器材研究所, 教授 (50013975)
宮田 暉夫  (株)高研日本医用高分子研究所, 所長
キーワード吸収性骨代用材料 / 骨誘導因子(BMP) / ポリ-L-乳酸 / 多孔質ブロック体 / 頭骨再建 / アテロコラーゲン / カルシウム含量 / 賦形可能
研究概要

本研究では、骨基質から精製したBMPを用いて多孔質化したポリ-L-乳酸ディスクに添加し、ラット頭蓋骨欠損部に移植し、その骨誘導能について検索を行った。
(BMPの精製)ウシ脱灰骨基質より抽出を行い、抽出物の水不溶性画分から分子量10kDa-100kDaの画分を分離し、液体クロマトグラフィーによる精製の試料とした。精製には、ゲル濾過、陽イオン交換、ヘパリンアフィニティー、逆相液体クロマトグラフィーを用いた。本研究で得られた最終精製画分は、in vivoでは約50ngという少量で強力な骨誘導活性を発現し、移植後2週間で骨髄組織の形成も観察された。また、アミノ酸配列について検索を行った結果、Wozneyらの報告したBMP-3の配列と一致するペプチドフラグメントを検出することが出来た。
(BMP添加ポリ-L-乳酸ディスクによる骨誘導実験)
10週齢雄性ウイスターラットの頭蓋骨に径約8mmの欠損を形成し、多孔質のBMP添加ポリ-L-乳酸ディスクを移植し、軟エックス線写真、カルシウム定量および組織学的観察により評価した。軟エックス線写真上で、BMP群では2週後に既に骨陽不透過像が若干観察された。カルシウム定量では、移植後2週で有意にカルシウム含量が高かった。組織学的には、移植後2週で既に大量の骨用組織の新生が観察され、4週では骨髄用組織の形成も観察された。これらのことから、多孔質化したBMP添加ポリ-L-乳酸ディスクは、賦形可能な吸収性骨代用材料としての可能性を有することが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 櫻井 規雄: "骨誘導因子(BMP)の精製および骨芽細胞系細胞に対する作用に関する研究" 口腔病学会雑誌. 60. 169-182 (1993)

  • [文献書誌] 丸岡 豊: "PCR法によるヒト骨形成タンパク質-2(hBMP-2)のcDNAの単離・増幅" 歯科基礎医学会雑誌. 35. 64-74 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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