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1991 年度 実績報告書

チタニア系ニュ-セラミックスをマトリクスとする高選択性分離担体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03557097
研究機関東京大学

研究代表者

中村 洋  東京大学, 薬学部, 助教授 (60092285)

キーワードチタニア / 高速液体クロマトグラフィ- / 充てん剤 / キャピラリ-電気泳動 / ニュ-セラミックス / 分離担体 / 脂質
研究概要

1.チタニア系ニュ-セラミックス微粒子の試作と分離特性の評価
チタニアをマトリクスとするHPLC用充てん剤の製造法を種々検討した。その結果,スプレ-ドライ法では真球に成形することが困難であったが、ゾルゲル法を採用した場合には球形のチタニア粒子が製造できることが判明した。そこで,ゾルゲル法により硫酸を加水分解触媒としてチタニア粒子(平均直径9.0μm)を製造し,その分離特性を吸着HPLCにより吟味した。例えば,内径4mm,長さ10cmのカラムを40℃に保ち,ヘキサン:イソプロパノ-ル:水=95:4.8:0.2を移動相(流速1ml/分)とした場合,溶質の保持時間はp-ニトロベンジルアルコ-ルでは3.67分,p-ニトロアニリンでは6.20分,p-ニトロフェノ-ルでは10.08分であった。流速のみを0.5ml/分にした場合の理論段数は、いずれも4000程度であった。このように,今回試作したチタニア粒子は両性のイオン変換基を有するが,全体としては上記条件では表面が塩基性になっていることが示唆された。次に,本粒子を吸着モ-ドにおいて脂質類(脂肪酸,ステロイド,胆汁酸,プロスタグランジン,リン脂質,糖脂質など)の分離に適用したところ,リン脂質に選択的な強い保持が認められた。この観察に基づき,現在リン脂質の選択的な抽出法を開発中である。一方,チタニア粒子にはシリカゲルと同じく表面に-OH基が存在する。そこで、各種シランカップリング剤でチタニア粒子を修飾した結果,逆相充てん剤が製造できることが判明した。それらの分離特性は目下検討中である。
2.チタニア製キャピラリ-カラムの試作
キャピラリ-製造メ-カ-(機関)を現在探しているところである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hisashi Matsuda: "Sensitivity Enhancement of Alkaline Phosphatase Assay by Titania Treatment" Analytical Sciences. 7. 813-814 (1991)

  • [文献書誌] 中村 洋: "チタニア・ジルコニア系ニュ-セラミックス充てん剤の開発" ぶんせき. 12号. 1007-1012 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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