研究課題/領域番号 |
03557098
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 (1993) 九州大学 (1991-1992) |
研究代表者 |
桐野 豊 東京大学, 薬学部, 教授 (10012668)
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研究分担者 |
嶋本 典夫 武田薬品工業(株), 創薬研究本部, 室長
小沢 俊彦 放射線医学総合研究所, 薬理化学, 部長 (40160858)
内海 英雄 昭和大学, 薬学部, 助教授 (20101694)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | ESR / 酸素濃度 / ニトロキシド / LバンドESR / 常磁性プローブ |
研究概要 |
生体内酸素濃度測定のプローブとして、活性炭、fusinite、TEMPONEを取り上げた。酸素濃度に対する線幅(又はピーク高)の変化の程度は活性炭、fusiniteがTEMPONEよりも大きかったが、平衡に達するまでの時間は前二者よりも後者がはるかに速くプローブとしてTEMPONEが適当であると判断した。更に、TEMPONEの全水素原子を重水素に置換したTEMPONE-d_<16>を用いることにより、感度の向上と線幅(又はピーク高)測定の精度の向上ができた。また、TEMPONEは膜透過性であるので、膜非透過性のブロード化剤と併用することにより細胞内の酸素濃度を測定することが可能である。実際に、TEMPONE d_<16>とシュウ酸クロム錯体(CrOX)を用いて、この点を確証した。その際、ニトロキシドが細胞内で代謝を受けるために、ピーク高でなく線幅を測定する必要がある。一方、ニトロキシドの代謝をモニターすることにより、細胞内酸化還元酵素の活性に関する、他の手段では得難い詳細な情報を得ることができる。 マウス腹腔内に埋設したTEMPONE-d_<16>の信号を生体用LバンドESR装置により測定した。ほぼ満足すべきS/N比でスペクトルを記録することができた。マウスが呼吸するガスの酸素濃度が上昇すると信号のピーク高が減少した。即ち、腹腔内の酸素濃度が上昇することが示された。今後生体用ESR装置の更なる発展(Lバンド装置の改良や更に低周波のSバンド装置の開発等)が予測されることを考えると、本研究により、実験動物個体の各組織における酸素濃度を測定する方途が開かれたと言える。
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