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1993 年度 研究成果報告書概要

泡沫向流クロマトグラフィーの実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03557100
研究種目

試験研究(B)

配分区分補助金
研究分野 物理系薬学
研究機関名城大学

研究代表者

鈴木 真言  名城大学, 薬学部, 教授 (50103263)

研究分担者 岡 尚男  愛知県衛生研究所, 主任研究員
村田 英明  名城大学, 薬学部, 助手 (10210048)
原田 健一  名城大学, 薬学部, 助教授 (90103267)
研究期間 (年度) 1991 – 1993
キーワード泡沫向流クロマトグラフィー / 泡沫形成性 / 泡沫安定性 / リサイクル法 / 分離 / 濃縮 / バシトラシン
研究概要

泡沫向流クロマトグラフィー(Foam countercurrent chromatography:Foam CCC)は,水と窒素ガスのみで向流を行わせ,生成する泡沫によって化合物を分離させる手法である.本手法は非常に穏やかな条件下で化合物の分離・精製を行なうことができ,なおかつ生成する泡沫中に目的成分を濃縮することができる.そこで著者らは不安定で微量な天然有機化合物の濃縮・分離に有効ではないかと考え,その実用化を目的とし基礎実験を実施した.
1)どのような物理化学的性質を有した化合物がFoam CCCへ適用できるかの判定基準の検討.
試料が生成する泡沫の物理化学的性質を表わす指標として泡沫形成性,泡沫安定性を測定し,Foam CCCへの適用性を検討したところ,試料の泡沫形成性が1以上,泡沫安定性が250分以上であるならば安定したFoam CCCによる濃縮が行なえることが判明した.
2)泡沫形成能の満たない試料を適用するための手法の検討.
界面活性剤と有機溶媒を添加する方法を試み,その挙動を考察した結果,界面活性剤の添加により,Foam CCCを適用することのできなかった試料も安定して泡沫を溶出させ,成分の濃縮を行なうことができた.また有機溶媒を添加する方法も泡沫形成性を増大させることができ,後述するリサイクル法の際に有効な手段であることが判明した.
3)天然有機化合物の成分分離を目的とした試料導入法の改良.
従来の成分分離法の欠点を改良したリサイクル法を考案し,大量の溶液中の起泡性試料の濃縮と分離が同時に行なえるようになった.ペプチド系抗生物質バシトラシン,有毒ラン藻および生薬セネガ末抽出物に適用したところ,目的成分が泡沫分画中に選択的に分離・濃縮されていることが判明した.本手法は泡沫安定性が低い試料に対しても適用できるため,天然有機化合物の分離・濃縮に幅広く応用できるものと考えられる.

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公開日: 1995-03-27  

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