研究課題/領域番号 |
03558003
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高村 秀一 名古屋大学, 工学部, 教授 (40023254)
|
研究分担者 |
森川 英郎 電気興業(株), 特機統括部
早川 正平 電気興業(株), 特機統括部, 課長
大野 哲靖 名古屋大学, 工学部, 助手 (60203890)
上杉 喜彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90213339)
櫻井 桂一 愛知県立大学, 教授 (30115571)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
キーワード | ダイバータ模擬試験装置 / 波動加熱 / ホイッスラ-波加熱 / プラズマ熱流 / イオンサイクロトロン波 / プラズマ・壁相互作用 / 流体コードシミュレーション / 核融合 |
研究概要 |
本研究で得られた成果を以下にまとめる。 (1)本研究で整備した直流放電電源を用い、10^<19>m^<-3>までの広い密度領域にわたりプラズマ中に挿入された固体ターゲット板に流入する熱流値をカロリーメーター及び放射温度計を用いたターゲット表面温度の測定から評価した。ターゲットバイアスによるイオン入射エネルギーの制御及びタングステンや炭素等の異なるターゲット材を用いた熱流測定により、ターゲットに入射するイオンの反射が流入熱流値に大きく寄与することを実験的に示し、イオン反射を考慮した熱流理論値とよい一致を得た。 (2)10^<19>m^<-3>の高密度領域において、波動測定のためのプローブの損傷を低減し波動伝搬測定等の波動加熱実験を行うための準備として、パルス放電用回路を製作し100Aのパルスヘリウム放電により電子密度〜10^<19>m^<-3>、電子温度〜10eVのプラズマを安定に得た。 (3)流体コードシミュレーションを用いて、NAGDIS-Iの波動加熱特性を調べた結果、中性粒子密度及びその分布が加熱特性に大きな影響を及ぼすことを示した。すなわち、プラズマの密度が低く、相対的に中性粒子密度が高く中心部まで分布している場合には入射高周波電力は主に中性粒子の電離に費やされ電子密度の上昇をもたらす。一方、電子密度が高く中性粒子密度が中心部で減衰している場合には波動加熱により中心部の電子を効率よく加熱できることを示した。 (4)高周波加熱時の電子温度測定法として、高速掃引静電プローブ計測と併せて、HeI線強度比を利用した電子温度測定法を検討し、従来、コロナモデルを用いて計算された線強度比は10^<17>m^<-3>以下の低密度領域にしか適用が困難であった。我々は、衝突輻射モデルを用いることにより10^<19>m^<-3>台の高密度領域にまで適用可能領域を拡張した。さらに高速電子の存在が電子温度計測に及ぼす効果についても明らかにした。
|