研究課題/領域番号 |
03558004
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
曄道 恭 京都大学, 理学部, 助教授 (50025384)
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研究分担者 |
山村 和久 浜松ホトンクス(株), 固体事業部第30部門
花田 和明 京都大学, 理学部, 教務職員 (30222219)
前川 孝 京都大学, 理学部, 助手 (20127137)
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キーワード | エックス線トモグラフィ / ダイオード・アレイ / 視野可変型軟エックス線ピンホールカメラ / 像再生 / トカマク / 鋸歯状振動 / MHD振動 |
研究概要 |
1.小型前置増幅器内蔵ダイオード・アレイの製作 シリコン基板上にイオン・インプランテーション法によって20チャンネル小型ダイオード・アレイを5台製作し、これと時間分解能の高い前置増幅器を組み合わせて小型前置増幅器内蔵ダイオード・アレイ(高さ63mm×幅26mm×奥行き69mm)を5台製作した。変調をかけた信号光(波長850nm)により調べられた小型前置増幅器内蔵ダイオード・アレイの時間分解能は5μs以下でありプラズマ診断用として充分である。またハロゲン・ランプのピンスポット光(ピンスポット径0.1mm)を用いたクロストークのレベルの測定結果は-30dB以下で空間分解能に及ぼす影響は無視し得る。 2.視野可変型エックス線ピンホールカメラの製作 上記の小型前置増幅器内蔵ダイオード・アレイを結像置に装着できる小型視野可変型エックス線ピンホールカメラを5台製作した。最大視野の場合は全プラズマ径を見込み、全プラズマ径の半分を見込む視野まで任意に視野を選択できる。 3.WT-3トカマクによる実試験 小型前置増幅器内蔵ダイオード・アレイを装着した小型視野可変型エックス線ピンホールカメラを計算機コードにより決定したWT-3の最適配置に設置し、プラズマから輻射される軟エックス線を測定した。測定された軟エックス線の空間分布は既設の3方向軟エックス線検出器列の結果と一致した。測定視野の変更を行い、プラズマ中心付近の空間分解能の良い測定結果を得た。各ダイオードの出力信号レベルの相対感度は非常に良くそろっており各ダイオード間の相対感度校正の必要はなかった。 鋸歯状振動やm=2の構造を持つMHD振動の測定を行い、ノイズの少ない良好な信号を得た。特にm=2のMHD振動はプラズマの周辺部で起こるため既設の3方向軟エックス線検出器列では充分な測定ができなかったが今回のシステムにより振動の起こっている位置や振動の大きさを含む重要な計測結果を得ることができた。
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