研究課題/領域番号 |
03558005
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
三輪 譲二 岩手大学, 工学部, 助教授 (60125664)
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研究分担者 |
水島 保孝 デイテル(株), 技術部, 部長
今石 元久 広島女子大学, 文学部, 教授 (80093574)
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キーワード | 音声 / 音声分析 / 方言 / 日本語 / ポータブルシステム / 人文科学 / 方言音声 / 日本語音声 |
研究概要 |
本研究では、ボータブル型のノートパソコンを用いて、高価なソナグラム等の実験機器と同等以上の分伏機能を持ちながら、人文系の研究者にも使い易く、さらに、方言調査の現地、研究室、教室等へ携帯可能な対話型の音声分析システムを開発した。本研究を要約すると以下のようになる。 1.小型音声入出力装置の開発:音声の入出力に必要な機能を全て組み込み、携帯に弁利なオールインワンタイプの小型音声入出力ボードを、企業の研究者と共同で開発した。この装置には、高精度の16ビットA/DとD/A変換素子を使用し、長時間の音声が入出力可能なように、FIFO(First-In-First-Out)メモリを有し、マルチサンプリング周波数に対応できる種々の機能を持っている。 2.対話型長時間音声分析プログラムの開発:計算機に関する知識を持つ工学系の研究代表者が、音声分析プログラムを開発した。この音声分析システムでは、10kHzサンプリングで最大12分の長時間音声を処理でき、ホルマント周波数軌跡、ソナグラフ、音響特徴量(波形、スペクトル、声道断面積関数、音声パワー、ゼロクロス数等)を、対話的に分析処理可能である。また、人文系の研究者にも使い易くするため、メニュー方式のコマンドインタフェースを用いていると同時に、多量の音声データを処理するため、一括処理による分析も実行できるようになっている。 3.システムの評価:国語方言学に関する知識を持つ人文系の研究分担者により、実際にシステムの評価を行った。この結果、対話型であり長時間音声の処理が可能であるため、音声分析処理の効率を高めることができ、商用電源を使用して、現地や教室でも使用できることが分かった。
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