研究課題/領域番号 |
03558011
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
芦田 玉一 名古屋大学, 工学部, 教授 (10029936)
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研究分担者 |
八田 一郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (70016070)
坂田 誠 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40135306)
原田 仁平 名古屋大学, 工学部, 教授 (80016071)
鈴木 淳巨 名古屋大学, 工学部, 助手 (40196788)
山根 隆 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80030055)
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キーワード | イメ-ジング・プレ-ト / 蛋白質結晶解析 / 超強力X線発生装置 |
研究概要 |
イメ-ジングプレ-トはX線の新しい二次元感光体である。輝尽性蛍光体(BaFBr:Eu^<2+>)の微結晶をフィルムに塗布したもので、感度は従来のX線フィルムの100倍以上、適正露光域も10^5の範囲に及び、2桁以上大きい。シグナル・ノイズ(S/N)比も格段によくなっている。X線や放射線の新しい感光体として注目され、新しい用途の開発も試みられている。本研究はこれを搭載したX線振動カメラを本学既設の90KWの超強力X線発生装置と組合せることにより、従来は測定不可能であったほど微弱な、S/N比が小さくて信頼度の乏しいデ-タしか浸られなかったような弱い回折X線を測定する方法を確立しようとするものである。本年度はまず、(1)「X線回折イメ-ジプロセッサ-」DIP100型を購入し、超強力X線発生装置と組み合せた。このプロセッサ-はIPを装着した振動カメラ部、回折強度読み取り部、デ-タ処理用ワ-クステ-ションから構成されている。ついで(2)モノクロメ-タ-等の光学系の調整、強度測定の予備テストを行なった。デ-タ処理用ソフトウェアのテストも行なっている。これを用いた研究対象としては、(i)超電導体結晶や半導体、強誘電体結晶の散漫散乱の測定(精密解析と構造物生相関の研究)、(ii)酵素、杭体、等多くの蛋白質結晶の高分解能解析、(iii)微結晶しか与えない生理活性有機低分子化合物の結晶構造解析、(iv)生体膜等の生体高分子構造体(比較的周期性の弱い構造体の研究)、(v)高分子新素材のミクロ構造形成過程及び構造研究、などがある。順次実験法を研究、確立していく。高速強度測定も科学に寄与するところが大きい。
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