研究課題/領域番号 |
03558012
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
結晶学
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研究機関 | 高エネルギー物理学研究所 |
研究代表者 |
大隅 一政 高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 教授 (70011715)
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研究分担者 |
片山 忠二 (株)マックサイエンス, 技術研究所, 所長
萩谷 健治 姫路工業大学, 理学部, 助手 (70237907)
宮本 正道 東京大学, 理学部, 教授 (70107944)
大政 正明 姫路工業大学, 理学部, 教授 (30092159)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 放射光 / マイクロビーム / 微小領域 / 回折 / 講造解析 / 組織解析 |
研究概要 |
初年度における研究実施計画は以下の1-3項目であり次年度である最終年度は4-8項目である。 1.回折装置の設計・製作特に留意した点は、(1)放射光X線の光軸に対して回折装置を精密に設定すること、(2)真空槽中を10^<-2>Torr.程度に減圧しても定盤が歪まないこと、(3)真空槽の開閉時に定盤が動かないことである。これらを考慮した設計を行い、微動機構付きの架台、定盤、光学ベンチ及び真空槽を製作した。 2.解析ソフトウエア2次元検出器として使用するイメージングプレート上に記録される回折図形から、回折斑点の位置及び積分強度を求めるソフトウエアの開発を開始し、次年度に完成した。 3.装置の立ち上げマイクロメータを用いて各部の動作試験を行い良好な結果が得られた。 4.マイクロビームの光学系設定器具の製作マイクロスリットを載せた単結晶試料保持用のゴニオメータヘッドを回転ステージ上に載せたものを光学ベンチ上に設置した。光学系の調整のため下流にイオンチェンバーを置く事とした。 5.微小スリットの製作5及び10ミクロン径のスリットを自作した。 6.試料中の微小領域の特定とその記録光学顕微鏡にビデオ出力装置を取付け、ビームサイズ及びX線照射位置(領域)を確認し、これらをビデオテープに記録する。 7.解析ソフトウエアの充実透過及び背面ラウエ像を同時に記録してより多くの回折強度を得ることとし、イメージングプレートを装填する円筒形カセットを製作した。これに伴い、平面座標系を円筒座標系に変換した。 8.立ち上げ及び性能評価10ミクロンのスリットを用いて、同一隕石中に含まれる起源の異なる各カンラン石(Mg_2SIO_4)及びシリコン基板上に積んだ非晶質SIO_2上の数ミクロン径A1粒子からの回析強度を収集し、微小領域毎に異なる結晶組織を反映した複合回析図形並びに異なる回析X線プロファイルを確認することができた。今後は製作済みの5ミクロン径のスリットを使用した実験を行ない、更に数ミクロンのスリットを作製したい。
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